全行引用による自伝詩。 05/田中宏輔2
ビの女房は御者になる。馬泥棒は戻ってくれば共同体の長老だ。畜殺人は雄牛になって帰ってくる。
(アイザック・バシュビス・シンガー『死んだバイオリン弾き』4、大崎ふみ子訳)
こんどは何を知ることになるだろう?
(クリフォード・D・シマック『中継ステーション』5、船戸牧子訳)
その物語が、なにかほかの意味だということはないのかね?
(ラリー・ニーヴン『時間外世界』第七章・3、冬川 亘訳)
イノックはポンプを押した。ヒシャクがいっぱいになると、男はそれを、イノックにさしだした。水は冷たかった。それではじめて、イノックは、自分ものどが乾いていたことを知り、ヒシャクの底まで飲みほした
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