全行引用による自伝詩。 05/田中宏輔2
 
を取り出そうとする。頭蓋を飛び出した〈精神(エスプリ)〉のレースは大きく広がり、やがて森を包む雲になる。
(ベルナール・ウェルベル『蟻の革命』第3部、永田千奈訳)

いまやわれは独り地上にあって、この大地はわがものなのだ。
草木の根はわがもの、暗くしめった蛇の小道にいたるまでも。
空と鳥の小道の枝々もわがもの。
だが、わが自我の火花はわがものの領域を超えている。
(D・H・ロレンス『翼ある蛇』下巻・21、宮西豊逸訳)

スミザーズさん、二つの悪をお選びなさい
(ウォルター・デ・ラ・メア『シートンのおばさん』大西尹明訳)

わたしを選びたまえ。
(J・G・バラード『アトリエ五号、星地区』宇野利泰訳)

このわたしを
(アイザック・アシモフ『発火点』冬川 亘訳)

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