外殻/
泡沫の僕
シャワーの滴で皮膚を確かめる。
それが僕と外側の境界だ。
一歩外に出れば、そいつを犯す奴等が無数にいる。
今着けてきたかのような強すぎる香水、
画面に流れる見せつけるような下らない動画。
無遠慮な肘の無秩序な体毛。
込み上げる吐き気も、
鼻息だけの失笑も、
振り払って消し去りたい衝動も。
全てが誰かに奪われたまま、
溶けたまま、揺らされる。
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