ネギよりキャベツ   蒼風薫/エヴァル−ジュ
 
想って

教えなければよかったのは


雁行  という言葉

六歳にとって夕空の鳥に
渡る姿以上が必要だったか

知ってしまった  雁行を携えて
今日も彼女は

さよなら自分

こんにちは自分

家路を辿る後ろ姿を決して振り向かせないには  私


骨歌

父の骨減り続けてゆく骨骨骨胸のロケット重たいままに

ころおん

こるろおん

くるうくるう

くるおん

部屋にて

死に真似の遊びにあいし部屋の春



  
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