柵  もっぷ/エヴァル−ジュ
 
このコートのポケットにはまだ

約束をたくさん残しているの

果たすべきありがとうたち

それは深呼吸の幸せ
狗尾草の季節に立って

金の風の漣を聴く

東京の空は世界一のあおさ

こんな日の逆光に掴む世界で

君にあなたに届くアルトで

今、宇宙を飛び出して

叶うことなら歌いたい

生きてる生きてる私生きてる

ゆるされる、って

柵の中にこそ

叶うのだから叫びたい

信じたいのよ故郷を

大好きだよ東京

(よそ者って思ってごめんね)
って私の顔が懺悔にくれる頃に
プラットホームプラットホームから出る夜汽車では


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