愛無く暖なく髪はギザギザ    もっぷ/エヴァル−ジュ
 
勝る日の衝動  父は空の今どこ?

ただ思うばかりの空を描くようなこれまでの夢これまでの道

抱きしめる結句の位置の私の名あなたのいつものブルーブラック

本当に詠みたい生にっ迷う日を重ねながらの未だエチュード

新しい機種の待ち受け組み立てる夜が楽しい割った氏の電話

携帯を握り未明に一人きり誰かに答えて世界は在ると

誰とでも出会えるわけでないこの世たんぽぽの綿毛はどこから

石ころを何とは無しに蹴ってみるけられるがままの君は星屑

郷の駅二人離れた父母のその愛ゆえの我が世を想う

首都高に落ちる夕日を西の窓の瞬きに覚え季節も覚え

新聞を取りにゆくため
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