わからない、だろうが/あらい
 
の水琴窟のランプと、粉状の玩具が泣き止まないから。お生まれになられた、横暴な左手も音階が多少わるくなり泥上の骨がなく
(その展は、つむぐことなく、走らせた。弦材の行為が虚しく響くだけだ)
 おおく旋律というにはそれで埋もれ、えにしをなぞるばかりの穢れた指先で かざりきれない隻腕の合掌に宿っている。あまりにも多くあまりにも長く。彫刻の水彩など総ては喚起だろう
 読心術の裾が前にも平然として、刻み悶えたとて、またひとつと消えていく出来事のように感じ、拠り所は視してどこからか引き継がれていて、結えばいいか、余韻が呼びとめられた傲慢だとにがわらいして、枕を蹴った。交わされたいくつかの色づいた薫りがし
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