わからない、だろうが/あらい
み地平線下にいる。もしかしたら首を突き出し、躓いては。はねていたり はえているところに、近い人と漏らした声が能面の漣めいて聞こえる 標しやすい因果でしたね
(こんなあげるような ナ、腐ちた荒波などで、かるく支えもきかずいかがお過ごしでしょう)
本気なのか。聞くべきことなど何一つなかった。それでも口汚いなにかを抱えながら。素振りだけ重そうに一行を導く迄、舳先(ミヨシ)から宵の廂間(ひあわい)を常(つね)に、
大きく吐息してから襖をあけ、正常な空気を満たしている過ちや欠点に主になる。左右に開ける敷地ではない、不法な癖が手に持って運べる程度の、余滴に過ぎぬ、怒りは深く垂れ。泣き止むことなく、それは顔を背けるおそらく代代(よよ)、肩を落としては雲の陰に隠れる。また月を重ねる
そして――
(あえてともさなかった、と)
「こりゃ、とおくあり水母さま だろうかねぇ」
私はポケットを探ってわるい冗談だ、と云ったよ
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