歳末特別セール(改訂版)/涙(ルイ)
私という色は 春の木漏れ日みたいな
パステルみたいな色でも
夏休みの宿題の絵日記みたいな
原色のクレヨンみたいな色でも
秋に色づく紅葉みたいな
油絵具で塗ったみたいな色でも
真冬の世界一面を真っ白に塗りつぶす
白銀みたいな色でも
もちろん無彩色でさえない
いっそのこと何の色も持たない
無色透明であったなら
どんなに楽だったか知れやしない
いやそれだってきっと
なにかしろの色は持っていて
好きな人はきっといるに違いなく
どの道 数合わせに生まれただけの色です
誰もが手に取りやすい色を目立たせるため
ただそれだけのために作ら
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