わするみづみづしひ、しとひらとなり/あらい
 
は難(かた)く

 葉脈を伝う剥がれたポスターの切れ端がはなしあって
 また看板のひらがなが朝焼けの塩のissueがこびりついた鼻を刺す
 あの場所、あの瞬間に一歩の理かかることで茂り栄えた
 息を吸う。
 飛ぶときに健かな毛物がおおきな軸でガワがあるが、
 500年前の雨粒 星座の配置と一致する支柱の影
 気づいたとき裏返る勢いあまって蹴とばしたビー玉

――rin――

 睡蓮のDROPもゾッとしてのびあがった背筋に いかなる点に色がついたイッチを 見慣れぬ丼鉢に顛末とカイて。陶然の芽は多層的に深い面輪をやどし、こと切れた電球、軒下の含むところ 鯉は暁に口をあいて
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