わするみづみづしひ、しとひらとなり/あらい
 
手先をはぐらかし
 風に煽られ 吸い込まれ、雲になる
 たわごとは油を汲みさやさやと幸福と倣うように 
 走るのか 疾走るのだ
 足元を濡らす くらい雪のよしな過ぎる差異のおもさに、
 ゆめなりと見る。
 ふいただきにてくされた首を、ゆっくりと踏みだすと
 道に捨てられた手紙も単に 焚き火でも文句あンのか

 はじめバルクの元をたった肉づけなども残った者だけで軋む。その振動が海を出す、ついたばかりの足跡 目を細めるたびに――舵をとる 山はぐれた外側をひきよせて縛ってあるのは。苔が深緑。指先のささくれに呼びとめた無数の、局所的なコメツブの成る歪み声もたてずに。シサスに学んだは骨だ
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