降臨/秋葉竹
 


ぶっちゃけて
云うけど

なんか
降りてくるときがある

その、
たとえば十文字が
とても綺麗で好ましい言の葉に想えて

すがりつくように
書き留めたいと想うときがある

歩行中なら
立ち止まってでも
その言の葉を書き留めたいと想い

可能な場所ならそうする
たとえば車を運転中なら
車を停めてでも
残したいと想う言の葉がある

でも、さ
ハハ
違うんだよね

そうして
なんとかして
書き留められた言の葉は
ごくあたりまえの言葉でしかなくて

あッ


って
どこかへ
消えてしまった言の葉だけが
二度と想いつかない
奇跡みたいな
言の葉だったり
するんだよなぁ


もう、二度と
想像もできない
消えてしまった
綺麗な言の葉たち



小綺麗に
生きてゆくとき白樺の
死をだきしめて落ちる星たち







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