イキロ。/百富
 
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 お部屋の窓を開けている。雨の日の湿気の多さに息のしやすさを覚えるのは、こころのかさつきゆえであるのかもしれない。



 ひとりの友人とのお別れから一日ばかり経過して、ふぅっとした想いで、あいつ、天使だったのではないのか、と感じることがあった。



 あいつは、ぼくに忠告していたのだ。何度もおなじ間違いをする、ぼくの無能さについて。つまりは、崩れたドミノのまえでピッツァなんか、喰えぬことでありましょう、と!



 それにしても、天使であっても毒どく天使だぜ。そういえば、あの友人からは金銭的な被害を一切、受けていない。社会的に健全であるということか、はは
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