患者が
生きる意欲まで
失ったら
アウトだ!
なのに
家族は再発を心配するあまり
あれは
してはいけない
これは
してはいけない
と言って
生きる意欲まで
取り上げようとする
眠れないのではない
眠らないのだ
やる気があるのではない
やるせないのだ
零れそうな涙を堪えるのでも
吐き出しそうな想いを飲み込むのでも
走り出したい気持ちを抑えるのでも
な ....
はちきれんばかりの心が
叫び出しそうで
泣き出しそうで
必死に口を押さえて
両手で覆って
精一杯のスピードで
駆け抜ける
何者をも諸共せずに
一直線に走り続ける
疾風のごとく
あら ....
老いぼれた犬たちや
枯れた枝たちが
誰もが待ち望んでいるのだと
かつて見た夢を
ずるずる引きずって歩き回る
違うとも言えずに
階段を歩き続ける
老犬や枯枝たちの夢は生乾きのままだ
....
{引用=なみだの意味を云いたくない
ひとの言葉で賄えないから
なみだの意味を弄りたくない
塗れていくのを視たくないから
なみだの意味を失いたくない
この世で唯一の聖域だから
な ....
西の空が淡い紅に染まり
旺盛に繁茂した用水路沿いの草木たち
一息尽く頃
私は鉛の我が身をベットに横たえ
もういいだろう?もういいだろう?
朦朧とそう空白に問い掛ける
応えはもちろんない ....
昴
髪
参上
医学がどんどん発達するはずだ
来る日も来る日も
患者が満ち潮のように押し寄せてくる
手術にしても投薬にしても
実験台になるモルモットは
いくらでもいる
しかも老い先短いシルバーばかり
う ....
祈ることは
どこでも
いつでも
できること
僕に決定的に足りないのは
祈ること
イスラム教徒のように
一日何回も祈ること
自分の幸せのためだけでなく
他人の幸せのためにも
....
ふたつの気持ちが重なって
消えてしまうことは
よくあることで
ガロイ先輩の
割れないたまご理論と
チブラさんの
割れるたまご理論と
のあいだで僕は
ふたりのたまごをあたためていた
....
やるせなさが消えない
こんな気持を抱えたままで
あとどれくらい遣り過せるのだろうか
不満など
爆発してしまえばいいのに
八つ当たりする対象も見つけられず
ただ黙々と時間が経過す ....
初めはゆっくりとした歩みから始まる
始まりの合図はリズムに乗った音楽の音色だ
一歩一歩歩いて行くと両足の速度は加速される
心は舞い上がり始め
今日の喜びの時間に期待する
100M、200 ....
当たり前すぎることだから
素直に応じた
お椀に浮かべた麩のように
あなたはあなたに浸されている
――まるで 無い
ない みたい
家では
タツノオトシゴの溺愛
....
闇夜に燈る不知火
篝を模り人を誘う
新月が封印を解き
古の亡者達が甦る
骸は躯を軋ませながら
悲痛な叫び声を上げる
轟きは山を越え響き渡り
悠久の世の終わ ....
五光三光
花見酒
ようやくの休みなのだった
TELすると
施設管理責任者は恐縮しながら
....
春の連休明けは晴れだった
教室に入ると
後方の席に君がいた
おはようという挨拶の後に
僕の想いに気づかれてしまいそうな
要らぬ一言を付け加えてしまった
席に座り入口を眺めていた ....
元気な時には
「病気は健康の対極にあるもの」
だと思っていた
入院したらよくわかった
「病気は健康のすぐ隣にあるもの」
ということが
すべて諦めかけたときに
コンビニに行って弁当買うてあたためた
何も変わらないいつもの弁当
俺の一所懸命にあたためつづけたもの
それと弁当
くれるレシートと夕陽
そして弁当
....
あまやかしても いいのだ
けして つめたいだけの人ではないのだから
心のかよわない言葉しか 今は ないけれど
こどものころの私に あの人が教えてくれたレシピ
ビスケットケーキ
....
いつの間にやら
できていた
玄関先は・・・
冷たくなってる
コンクリに
曲がりくねった
割れ目が二本
蟻の棲 ....
スクリームして素クラップするツーハンド
レッドの間のノートの切れ端まくるまくら
れるまくれる水の降る日へつづくつづきを
つづるつづらない舌切り雀いないシしたは
ないシしたわないアイがかけたまま ....
揺らめいている
天井隅の空間が
静けさに包まれ
揺らめいている
揺らめきは
静けさを呑み
三億年前の生き物の
真っ赤な蠕動を今の今
一瞬見事に開いたり
見たこともない
幾何学模 ....
心配していることなんてきっと
うんざりするほど感じているだろうから
心配してますアピールなんてしない
幸せを願っていることなんて
どうせ痛いほど感じているだろうから
言わないでおく
心配 ....
「大成功でした!」
と医者に言われて退院したのに
10日後には
再発した
医者の大成功は
あてにならない
入院すると
やたらに空が見たくなる
青空でも曇り空でも雨空でも
げんげ
垣根
信条
晴れていないのは
私の心で
強い雨が降り続く
彼女の気持ちを
抱きしめたいと
期待も込めて
希望する
星々よりも
蒼い月が輝く夜空を
欲する心が止まることなく
叫び出したい衝動 ....
死蝋化した骸を思わせる粘ついた月と鋲のような星々が食い込んだタールみたいな黒が
呪詛のようなリズムで這いずるやつらの頭上にぶら下がってる
駅前のコーヒーハウスで飲み干した自家焙煎にはまるで無関 ....
はい、と返事をせず
あい、と返事をする
言葉に力を入れない
あなたに呼ばれるときは
もたれかかるように
あい、と返事をする
美しき季節に
身も心も癒されてゆく日々
若葉は風になびき
わたしは
頬に風をうけ
穏やかな時を過ごしている
憂いの雲はなく
初夏の日差しの中
全てが輝い ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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