地球温暖化は
九十年代で終わったのです
対策が打たれて
温暖化は停止したのです
それでも地球がおかしいのは
地球が人間を見放して
冷淡化しているからです
のばした爪に 皮をゆだねても
みかんは 指を求めていないのです
力ですか 許しですか
欲しいものを求めていますか
甘い実にも捨てる場所がある
どうしても受け入れられない
どこか ままな ....
わたしたちが集めていたのは
瓶ビールのふただった
父の晩酌のたびにそれは
どちらかの手に入る
栓抜きでこじ開けられた痕は
同じ方向にひしゃげて
それは何かを証明するように
ひとつ ....
「誰も彼も 渡ってくれば良いのです」
遺影写真に並ぶ祖父と祖母と父の目が
私をじっと睨み続ける
肉体の私を憎み後頭部の私の影に 三寸釘を打ち付けて
今日も十字路に磔にする
....
物憂い季節の飴玉を
煙る眼で舐めていた
「印象かもしれない
塗り潰された貝のように
破れたレースの隙間から
凝らす朝が射竦める
「人形かもしれない
あるいは蒼 誰かに ....
隣の奥さんが
回覧板を届けに来たとき
右の鼻の穴から
一本鼻毛が出ていた
奥さんは気づいていないのか?
それとも「私は隙の多い女なのよ」
というアピールなのか?
思案している最中 ....
夜は爆ぜ
すぐにまた現われ
朝へ朝へあとずさる
雨に
種を蒔きながら
触れれば空に到く
咲かないものの履歴
指は水を編む
夜を高くする
何処にも行けな ....
不幸自慢の座頭蜘蛛
緑の文字にうろついている
燃やしても燃やしても
早朝を喰みにやってくる
久々にいい酒くらって
現代詩フォーラムというサイトへ
投稿していたときのことを
話してしまったらしく
「おじいちゃんらしいとこもあったけど、
なんだか新鮮だったよ」
なんて
感想 ....
「僕は君の未来を縛りたくはない」
そんな感じのこと、あなたはよく言ってるね
三年もあれば準備は整うさ
病気とか
自立とか
叶えたい夢とか
色々な課題は私にはあるけど
そんなの、三年な ....
きょうは お父さんの
人差しゆびに つかまって
公園へ お散歩
お父さんの
目がいつもより やさしいので
靴を鳴らして うたを歌う
ときどき見上げる
お父さんの その瞳 ....
ボクの髪を
フワッとおどらせて
鼻のあたまでパチッとなった
きょうの風
電気がまじってる
ボクはすこし心配だよ
キミ
まだ ....
窓をあけ
洗濯物をサッととりこむ
旧式の黒電話を
ガチャンと切る
髪の毛を
ポニーテイルにしてみたり
変な格好をしてみたり
古びたノートの上に
点々と
「なぁに? ....
じりじりと陽にやけ付く夏の
車のフロントガラスに目を覚ましたとき
高速道路のパーキングエリアは
巨大なトレーラーで埋め尽くされていた
プーマのロゴでプリントされた
スポーツバ ....
心のトビラを開けられる 通行手形
どこでも 通れる通行手形
なんでも聞こえる通行手形
一方通行でも
戻れなくても
非難を受ける道へと続いても
それでも欲しい
....
昨日の嵐で砂浜に投げ出された流木
それと
古釘を踏み抜いて駄目になった俺の靴
クラブハウスサンドイッチの奇妙な後味と
昨夜の残骸が浄化される海岸線
約束は ....
裁きを待つ場所で
命を絶つことを
約束して
罪を贖う人間がいる
その人間による
真実の死によってでさえ
本当に世界の均衡なんて
保たれることは
ないのだろう
断頭台までの足跡は
た ....
150822
あの山越えて、野を越えて
芳子先生が好い気分で歌いだす
平均律の授業の時の楽しみだ
先生はオペラ歌手を目指してた
美声だったので
声域が広かったので
少 ....
時は過ぎて
ゆくでしょう
人のこころは変わって
しまうでしょう
それは仕方が
ないでしょう
あらがおうとしても
運命(さだめ)には逆らえず
それは仕 ....
咀嚼そしゃく噛むカム
咀嚼そしゃく噛むカム
印の無いカフェで食べるランチにはジャコ
が入っていた十数個の目玉(すべて片目)
に見つめられながら食べる三品はおいしい
かい惜しい貝は入ってい ....
君からもらった言葉が
小さな箱と
淡い青の紙に
包まれて
ひきだしの中に
しまわれる
悲しい時
泣きたくなる時に
ひきだしから
一つ取り出して
大事に大事に
抱きしめてい ....
ひさかたの
氷水
君だけに
伝えたい比喩
わかるかな
かわるかな
千年に
一度の平日
一年に
千度の平熱
燃えない
ゴミの日
誰かの心に
凧が上がる日 ....
つまるところそれは逆剥けた羆の喉元に突き立てた異臭を放ちされど眩い光を放つ閃光の中で、最善の解を未だ探し求める狩人の真似をした偽物のようでいて、されど真と振る舞う事すらも怠り、ささくれた指先に、しかし ....
不発弾処理がどーしたこーしたと
画面が賑わっていた頃
あなたがかの地へ向かっているとは
知らなかった
無事に動いた列車の中で
どんな思いをしていたのか
今では 繰り ....
銅線で
脳神経を
キリキリと
縛り上げていく
のは快感だろうから
この夏の夜に画策する
までもなく
渦巻くハンマー音の波
ラバー壁に弾き返され
夜半過ぎに獰猛な咆哮
で復讐を開 ....
時代には風がある
水色の風
赤い風
青い風
黒い風
白い風
黒い風は戦争の風
死の風 不幸の風
こんな風は二度と
吹かせてはならない
白い風は
爽やかな風
平和の風
....
喉がぴったりと張り付いている
水を飲んで 目を覚ます
クーラーの音が なっている
陽光はもう 部屋の隅に
居座っては 目に刺さる
洗面所は茹で上がっている
じっとりと 重いシャツ
食 ....
貧しさってどんなこと?
夜、お母さんがいないこと?
お金がないような気がすること?
否定のことばでしか繋ぎとめることが出来ないこと?
砂漠の砂を数えるようなことをめんどくさがる ....
時を放って
昇っていく夕日について思考する
青くときに淡い時代の切れはしのよう
葉が呼吸をする間に語り合う
そっと息を止めたりして
手紙に書くように丁寧に話をして
愛はとくべつ
....
墓参りに出かけて
墓石の前にたたずむと
墓石に映った自分の姿が見える
墓石に映った世界はあの世のようで
私はあの世からこちらを見返している
あの世は墓石の暗い色で覆われ
いつま ....
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