言葉にした時点で遅い
文字にした時点で遅い
そこに持って行ってからじゃないと
感じられないようじゃ遅い
感じる事が先
自分に遅れるな
嫌な事を嫌と認めない人がいる
嫌な理 ....
左脳のなかに
右脳が休んでいる
縁石に腰かけ、私たちは
玉砂利をつかった遊びに耽る
あとほんの少し風向きが変われば
瞼の暗闇にともされた炎のかたちがわ ....
私は自分の体温を知らない。
もし、精神の熱があるなら
暖炉の闇に、火をくべて
――私の熱は昇るだろう。
日常の36°5を演じる
仮面に隠れた炎を燃やし
私は私に、火をくべて
――自ら ....
春風に舞う、花吹雪の内側に
激情を秘める…桜の心
そ知らぬ顔の我が精神は
平熱のまま、何者でもなく
花吹雪の傍らを過ぎ往く
金色の風は
あの坂道さえも越え
私を明日へ運ぶだろう
....
えっ?そんな・・
僕がみんなの前で
別れの挨拶をしているとき
泣いているきみに気づいた
他には誰もいなかった
「俺、あの娘に金貸してたっけか?」
その日は特に何もなかった
翌 ....
車の運転が苦手な私でも
紙の上なら滑らかに生きられる
比喩を追い、比喩に追われ
比喩が笑い、比喩が泣き
比喩のためなら死ねる
一体誰が幸せになる?
無意味という意味へ
言葉狩りをかわし
....
特別に購入した特急券が
財布の中でひときわ目立っている。
朝日を浴びて飲む栄養ドリンクが
ラストスパートの合図にも聞こえ
一周する秒針に最後の一枚を託す。
外では帰省客が ....
他人を踏み台にして
何が悪い
踏み台にされるほど
頑丈だから
いけないんだ
俺なんか
踏まれたらクニャって
なっちゃうもん
踏み台にしようと思っても
逆に沈んじゃうような
でも ....
春の陽光
川面のきらめき、
気持ちのいい自転車道。
一面の菜の花、
次々に現れる満開の桜、
遠くの山の藍色、
ゆったりとした白い雲、
空の青。
僕の歩速はアンダンテ
歩幅はきみを抱きしめるときの喜び
世界はストーンサークル
星の影を測る物差し
僕の耳はユーフォニューム
B♭で風の音を聴く貝殻
きみは狂った時計が時を刻む ....
俺の彼女は齢100歳
アナルに赤いルージュをひいている
パンティを裏返すとキスマークがあり
血だかウンチだか茶色いシミの縦筋もある
強く抱くと薄い皮膚が剥離してしまうので
やばい部分にはサポ ....
春になると
淋しい木々の先に
白木蓮の{ルビ灯=あかり}が点る
ほんのりと明るい白い花は
どんよりした心を照らしてくれるようで
ほっと心が温かくなる
こんなふうに心が晴れない日は特 ....
平行線がモニターに表れて
力の抜けた父の身体は
関節を失った人形のように
母の腕の中で横たわる。
(星がいつもより余計に輝いて、ファミリーワゴンの屋根が強く反射していた。)
....
客席の端に座り
マイクの前に立つ声を聞きながら
抱きしめられない寂しさでうつむいている。
「去年の今頃は、あなたのことを知らなかった・・・・。」
聞き馴れた音楽が流れ
そ ....
ことしも
その桜は咲いているだろう
スギ花粉の舞う山ふかく
退屈すぎる美しさで
たぶん
風は吹いているだろう
雲も流れているだろう
乾杯もなく
贈ることばもなく
記念撮影もな ....
北から南から
風の交替
くぐり抜け飛花
手織りのシルク
揺れて肩に
ひとひらの春
祝う盛りと
うらはらに
桜林ついたての
隙間から
叶わぬ蕾 ....
オルゴールの奏でる短調の流れの中で僕らは出会った。
静かな避暑地の美術館に君の麦藁帽子は雄弁で
僕の黒髪に風を寄越した。
グランドテラスでは老夫婦の会話の隙間から優しいカモミールティーの ....
友人との親愛に満ちた深い交わり
職場での同じ目的を目指した連帯
花も木もすべては私の感官を刺激し
口から溢れ出す言葉が止まらない
これが一つの世界だ
だがその世界だけでなく
....
桜の花は満開で 君は一つの時代を卒業した。
休むまもなく 新しい時代はめぐる。
心の準備は出来たかい?
いま少しだけ 幼い君でいてもいいんだよ。
健気に咲いている花を見て君は ....
歯ブラシが増えて洗面所が明るくなった
あしもとまで嘘つき吸血鬼
終点で目覚めるとポテトチップスになっていた
どうせならコンソメパンチになりたかったが
のりしお
よりによって
のりしお
うすしお ならまだ良かった
歯に海苔がついて
口の中にカビ ....
白い箱の中に眠る君は
桜の化身
雨に濡れて
君がひらひら
落ちてゆく
白い箱の下には
僕がいて
僕もひらひら
落ちてゆく
あらゆるところ
あらゆるときで
君は ....
色褪せ、草臥れた雑草の中から、あの子の可愛い手の平が少しだけ覗いていて事態はようやく動き始めた、おとなたちが騒ぎ、こどもたちが泣き、見つけられた子の両親が呼ばれた、検査の結果残酷な ....
巡り来る春
桜が満開に咲くのを観ると
いろんなことが
どうでもよくなります
あなたへの怨みも
忘れました
生きていると
怨みや憎しみが
積もり積もっていくものですが
それより大切なこ ....
ぬるい春のしゃぼんを歩いてた
ふくよかな水の妖精が
花咲くこころに綻んだ
ふわふわすいすい鼻で歩いてた
あの穴ぼこに入るのは
ぼくきりだいって枝を揺すった
あの ....
眠れなかった
死んでしまうような気がして
眠るどころではなかった
ぼくは安直に薬を探し飲み込んだ
ホメオタシスを待てなかったのだ
バランスなんてあってなきが如くのもの ....
σ
花開き遠く煙りて 桃色の雲と見紛う春霞かな
σ σ
色黒だって匂いだけでつられてく 花の香りを打ち消しながら
σ σ σ
花見酒 宴たけなわで切ったもの 仕舞い ....
(虹が丘はなんで虹なんだろう?
(おじいちゃんに聞いてみなくっちゃ
今日も虹が丘に行くよ
ちいちゃんと早く遊びたい
そしてあの
キラキラ虹のように光って
なめると夢のように甘くて
....
闇色のコートの肩に刺さる
いくつもの銀糸の雨を
拭ってあげることもできないままで
私は冷たい夜を行く
棘のある視線を伏せて
唇だけを動かして見せたけど
今さら何を伝えたかっ ....
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