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なつかしい匂いは場所が覚えている 線路の隈が匂いたたせるのか
それとも地名がわたしの古いニューロンを刺激するのか
アスファルトの箱庭にされてしまっても場所は記憶を失わない
律儀につながっ ....
夜はまるでペテンのようで、目に映るものすべてがいけ好かなかった、齧りかけの林檎は放置された他殺体みたいでもう口にするつもりなどなかった、脳味噌にしのびこむサッドネスの形態はタペスト ....
南武線沿線に雨が降る
駅のホームには
キップ代を最後に
1円もなくなった
ギャンブル狂の
ヨシダとタナカ
そして女のヨシダが
ひとりは川崎方面
もうひとりは川崎方面
もうひとりは ....
愛されニキビ多く浮気されている
二次元の妹にお別れの手紙インク滲んでいる
枯れ葉舞う音に眠れず
葉の落ちる音で目が覚める
俺を愛せよ 愛せよ俺を
月のしずくの鳴らない夜まで
街の中で
あなたに呼び止められた気がして
街の中で
あなたの服の匂いがした気がして
街の中で
あなたに会いたい気がして
ふりかえって
何もない道
何も聞こえない
....
駅の前
大通りにかかる歩道橋
朝日が眩しい 7時50分
みつめている 私の横を
通り過ぎていく 私のときめき
階段を 降りる手前
振り返る 私は
いってらっし ....
ジャングルジムしよ
夜の青さにとらわれないで
ジャングルジムしよ
涙かくさないで
ジャングルジムしよ
朝日の赤さ おそれないで
我が家ではハムスターを飼っています
だいじにみんなでエサをやります
水をやります
砂もかえます
ハムスター檻の中で
かさこそかさこそ
今日道路脇で猫が 犬が
しんでいました
ひ ....
ビニール製の手帳ケースから
トリキュラー
取り出して飲む
生理を整える
きのう
先っちょから膿の出たおじさんと
三回した
精液も膿も一緒だと
笑ったおじさんに
遠慮なく
された
....
街を歩くと 変質者や痴漢そして暴力団と
悪い人達の看板がたくさんあるのに
なんで良い人達の看板はないんだろう?
街には良い人達がいないのかな?
誰もいない画廊に
僕はいる
まだ駆け出しの画家の個展
99の作品
想像していたよりも多くの人に
見て頂いたと思う
満足のいった作品もあった
静かに消えた零がふたり
死と眠り
....
.
月が出れば岸辺は雪景色 いや霜か いや鹹湖の塩か
流沙八百里 蜃気楼のように水面が光る といっても
むかしからそういうことになっているのだから
しかたがない
‥キイコキイコ
....
140912
先生! 謝罪公告読みましたかの声に
こっそり安堵の息を漏らすハラスメント
今日も、
改竄された記録を書き写す児童たちは
退屈して鉛筆を嘗め回し ....
ししとう
みてた
すいかの食べる
スイカ
じゃなくて
丸いままな月
しわの夜
ひきのばして
種のもじを
ししとう
わらった
しらはえの囁きで「生」を感じ
ゲリラ豪雨の喚きで「老」を知らされ
気圧の変わり身で「病」をおぼえ
木漏れ日のしわぶきで「死」におののいた
あの青い年 ....
タンス 太宰を愛読した母に
私は息を殺して そっと 新しいタンスに耳を当てている
朝から、母がタンスから出てこないのだ
怒りの ....
過子、という女の子がいた。
もしかして、過子ちゃん?
と、何回尋ねられても過子は
いいえちがいます
と答えた
町の明かりが年中点いているこの星では
限られた場所にしかすむことができ ....
横顔に隠されたものを
探してみませんか
半分の わたくしは
見せておりますが
もう片方の アタクシは
診せられませんので
店に 置いて 来ました
魅せられる時が来たな ....
「扇風機の口癖」
我輩は扇風機である。名前はDY-301P(MW)私はこの名前が好きではない。
私は、汚らしい部屋の扇風機として、誰もいない部屋の中の風を煽っている。そう主人が消し忘 ....
衝動的かつ冷静さは皆無
迷うではなく凶暴
未来の為ではなく今の欲
それが私だと村長は言った
「皆からは素晴らしいと言われる」
心から残念そうに呟いた
少女には意味が分からなかった
....
喜びはほんの数秒で消え去っていくのに
悩みは何時間でも付き纏う
ビルの屋上から飛び降りてしまおうかしら?
女の背後にその女の声が聞こえる
自分の声なんて いつも自分から聞こえてくる気がしないの ....
秋が来ていた
遠い遠いところから
この家のどこからか
そっと耳を澄ますと
秋がわたしを呼んでいた
遠い遠いところから
あの日と同じ声がした
呼ばれるままに
仏間の襖 ....
心地よい会話
こぎみよいテンポ
落ち着く距離感
すべてが大切に思える
触れたいと思う
だから、このまま
どうか、このまま
それが個性と言われても
器用に生きられないだけ、何の慰めにもならない
優しさは偽善に紛れて間違え易く
容赦のない人種には一粒の反撃にもならない
何も聞かなければ、何も傷つかない ....
見上げると、木漏れ日は白く
辺りの緑を淡く包んでいる。
優しい。
ただひたすらの優しさが僕を愛撫する。
沈黙する森の中でころころと流れる風。
郭公の呼び声も既に久しく、ひぐらしさえも歌わ ....
秋晴れの外に出でて肌の冷たさに
小さい秋と口ずさむ
サイゼリアのフォッカッチオは美味しいと知っているし、もうすぐ連休だ
そして今日はもらいあくびは好意の返報性によってもあり得るのかを考えている
夜の雪のように、燦燦とした陽に跡形も無く降り積もるだけの孤独な祈りが、また一つ舞う
それに巨費を掛けるな
当面の問題を解決する
絶対優先なのである命
月に行って何を得た?
石っころと砂だけだ
不毛と言って良い
貧困と飢餓
国防予算や
宇宙開発の
予算を使えば ....
1870 1871 1872 1873 1874 1875 1876 1877 1878 1879 1880 1881 1882 1883 1884 1885 1886 1887 1888 1889 1890 1891 1892 1893 1894 1895 1896 1897 1898 1899 1900 1901 1902 1903 1904 1905 1906 1907 1908 1909 1910
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