我々にとってスポーツは
プレイするものではない
生きることの延長だ
だからただ遠くにヤリを投げれば良いとか
ただ速く走れば良いとか
砂場の上を跳べば良いとか
呆れてものが言えないのだ!
....
甲殻類が内耳を食い破る夜だから
獣のように丸まって時を凌いでいる
リンパ管を持ち上げながら千切ろうとしているのは
錆びた鋏のような赤茶けた概念だ
真夜中の青に染まっていく
....
こんこんあんたはどこゆくおひと
日もくれ 野もかれ たびするおひと
げるげろ ふとっちょ ひきがえる
めそぽたみやあの 古池や
―――もっと もっとはげしく
おんおんあんたはなぜな ....
ようやく
二本足で歩きはじめた我が子が
草はらで不意にしゃがみこみ
石ころや小枝を見つめている
あるいは
石ころや小枝のほうから
見つめてきたのだろうか
何かに染まりすぎ ....
さちこさんは
聖書を
私に読んできかせた
「ヒソプをもってわたしを浄めてください
私は清くなるでしょう
私を洗ってください
私は雪のように白くなるでしょう」
そんな言葉が私を泣かせた
....
私は生を受けてから このかた
目的について思いをはせることなど
滅多になかったと記憶しています
あったはずの目的 あるはずの目的
目的を持つことは美化されがちです
目的は善悪とは ....
アックア・アルタの夜
サンダルを脱いで 広場を歩いた
さざ波を切って進む 船の気分
月はぽっかりと バシリカの塔に突き刺さった
小橋のたもとで 割れたガラスが
きらりと光る リス ....
まるで息の音が止まったみたいに
音楽が終わった
僕はCDを取り出して
適当に歌ってケースに戻して
他の何かを聴きたがる
音楽に身を浸して
全て忘れてしまおうか
微かな浮遊感と共に ....
そう言った彼の心臓を
想像するとハトだった
つぼみのようにはねを絞った
てのひらサイズのむらさきのハト
それがたいらな胸骨を
つくつくつくつく、つついてる
やっぱりわたしの心臓 ....
上から目線に竦められて
声も平たく聞こえる
コロラトゥーラソプラノの声が
頭の後ろから貫通しているはずだが
何も聞こえない
夜の女王はイイモンかワルモンか分らないままに
おいらはいつも殺さ ....
宇田川の遊歩道で煙草を吸う
山の手の内側に来ると否応なく煙草が吸いづらい
病院に行ったら先生が学会に参加しているということで休みだった
ワオ
小田急線と京王線の区別がまだつかない
感情的な結 ....
その夏は、
白い壁に囲まれていた
ただ、陽射しだけがまぶしく笑い
ただ、樹々だけが言葉を歌にして
いつの日も きいていた その壁は
あなたの声のようにきこえる ....
僕以外人のいない
この無人島で
僕は一人だ
見えるものは木と海と
空と白い雲
そして広がる砂浜と
影という名の僕
波の音が聞こえるはずが
何故だか聞こえない
風に木は ....
窓に映った
もう一人の自分が
笑った
そうか
僕は笑ったのか
いや
違うのかもしれない
あっちの
消えかけそうな僕こそ
本当の僕で
今こ ....
私で満ちた法廷に後回しにされた主文
派手に殴られてオリオン座見つけた
愛されたいと啼くカラスになりゴミをあさっている
わたしがまだ、
母のお腹の中にいたときの記憶。
狭いアパートの四畳半。
低い天井。
薄暗い曇りガラス。
脚が四本ついた白黒のテレビ。
テレビの横に置かれた背の低い茶箪笥。
まあるいち ....
神様がくれた言葉を忘れても
大丈夫大丈夫
どうってことねーよ
神様がくれた役割なんてわすれてもいーよ
僕が許すからOK
神様も僕も君にとっちゃ他人だ
あいつも僕も
君のことの責任 ....
大学生協で
映し出された
雨交じりの
少し近い喧騒
バスの中で教えた
正しいバンドの名前
課題を抱えていたから
大荷物だと言ったら
笑った
気付いたら大人になってた
子 ....
その日
マーマンはただ眺め続けることしか出来なかった
マーメイドが泡になりながら天へ昇っていく光景をただ眺めていることしか出来なかったのだ
その日も
マーマンは
マーメイドは
空が広がって ....
年老いた椅子
かわいそうに
傾いで
奇妙な靴を履かされて
わたしたちがした
キスのようなもの
抱擁のようなもの
こみあげ続けた
愛情のようなもの
は
でも
最後まで溢れは ....
太陽光からLEDにかわる間に抜け落ちた光が
泣きながら空に帰っていく
そのスピードでも明るさでもない
揺らぎが無くなってしまった光は
言葉を失った人のように
必要とか効率とかに則っていれば生 ....
繁華街を歩けば匂いがする
ラーメン屋はすぐに見つけられる
好みの店を見つけて
自分に合った味を楽しむ
飽きが来ないあっさり味が好き
雑誌を見て人気店に行くより
食べ歩きして見つける ....
....
歪んでいるこの音が心地よい
衰えた左手の指が
強く弦を押さえられなくなっていても
コードが濁っていても
GAINを上げれば
心地よい歪んだ音が出る
フレットと弦がカスれてビビっても ....
望み通り、雨は降りはじめ
びしょびしょの街で
ふたりは渇いて座っていた
気持は
どこかの窓辺にはりつけたまま
ふとった猫が
鳥に
見下ろされている
鳥のくせに空が飛べないなんて
と言われても
空を飛ぶのは結構大変なんだ
体重減とか
筋力増強とか
だから大型肉食獣の居ないところ
餌のたっぷりあるところにいた鳥
たとえばダチ ....
非常に退屈なので
ぐちぐち煩い隣の国に
主体的に
積極的に
攻撃を仕掛けようと思う
アメリカ?関係ねえよ
おまえらはサイコ野郎の乱射の
雨をかいくぐって生きていやがれ
すみませ ....
ああ
そうです
そのとおりです
私の思う世界では
なかったのです
世界はわがままで残酷
チャンスはあったはずなのに
だから
もっと強い気持ちで
がむしゃらに向かうのです
みんな笑い ....
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