水のような夢は誰にも知られず
雨どいを流れてゆく
甘い菓子になれず
鮮やかな菓子になれず
形をなさず
流れていったきり
畳の上へ横たわる僕の瞳は
黒々とした夜を現す説明文
剥が ....
sweet nightmare
僕はずぶずぶ沈んでゆく 底のない記憶の海を深く深く
灯りは遠ざかっていって ついに完全に見えなくなった
何時間か それとも1秒にも満たなかったかもしれない
....
長雨のあがった夜。
三角コーンが馴染みの路を塞いだ。
老年の猫が「帰れ」と言う。
何故いつも猫なのか。
何故。
自分で巻いた煙草を吸いながら、舗装が重なる荒れた道を歩く。 ....
風渡れ
星渡れ
隼の如く
こここの時から
私を連れていって
意識を伝ってワープする
あなたとの一瞬
昼下がりのよはく
貴方の町でも蜩の声は聞こえるのですか
窓の外に目を向け
あれはまだ桜も咲いてない午後だったのに
耳鳴りが
今でも止まない
春のよはく ....
さびしいことを言ってくれ
秋の幕がひかれるころに
紅葉色のセーターに袖をとおして
氷雨の似合う 唇のような{ルビ瞳=め}をして
かなしくてたまらなくなることを言って ....
あなたはそれから日記を書かなくなって、たぶん唇はかわいている。
テレビは消音のまま点けっぱなしになっているから、部屋のなかの光と音のバランスは悪い。視覚的な喧噪と、それを拒否する沈黙。でもカーテ ....
あなたに何て言おうか
ずっと考えてた
あなたを愛してはいない
みていちょうが
こぼれるように
色づいている
パリにたどり着くと僕は
ドミトリーにたどり着いた
不思議な男のウインク
素っ気ない学生の案内
やっとたどりついた
それ以上の疲れ
北駅は渦のよう
東欧と
イベリア半島とを結びつける ....
小学生が輪になって栗拾いをしている
裸になった枯れ木の足もとに 赤と黒のランドセルを抛って
わたしはコートの内ポケットから名刺入れを手にとって
なんだか ひどくかなしい気 ....
その日、
ギターの弦が切れる音がした
薄暗く窓のない部屋で
大爆発と同時に
詩人は確かにその音を聞いた
しかしその音は
自分の頸動脈が切れた音であった
....
器から水がこぼれてしまった時に
こぼれて広がった海を生きん。
そもそもふたの無い器である。
境界線を超えて広がる世界
生かさず殺さず帝国がやってきた〜
見猿聞か猿言わ猿共和国とも名づけよう
戦うにはパンがいる
腹が空いては戦はできぬ
んだども
はたらけど はたらけど猶わが生活楽にならざり
深夜徘徊流通トラ ....
美雪の埋没した雪原の手書きの地図 お知らせの電子音が飢餓の昼に降下していく 「言
語や記号がすべてではなくてもね」 「『映像』となる私たちが置き去りにされていたの
は?」 無数の美雪が埋め ....
愛は気が遠くなるほど愛おしくて
いつもの苛立ちは遠く空の向こうへ
移り気な天気も何のその
えーんと試しに泣いてみた
終わりは見えなかった
ポコチンが人並みであるかどうかを
証明するためには
他の人のポコチンを見なければならないが
それを見たところで
やっぱりその人のポコチンが
人並みかどうかを証明するために
また他の人のポコ ....
どうして
どうして
なんでなんで
だって
風になぶられ候
なんでなんで
どうしたって
風は黄緑色に吹いていく
私の首を縛ろうとするのは
あの空と同じ色した
淡い空色風
猫耳つけて豚にしか見えない
昔の君に恋をしている
オシャレな店から落武者が出てきた
駅の向こう側
握り拳のような眼球
脚が六本になって
蟹のような歩き方になってた
影が動くというよりは
太陽のほうがもっと動いている感じ
でもね 畳の日焼けを追いかけるようになると
い ....
硝子の割れる音がした
誰かのこころまで押し入りそうな路線図を
複雑な顔をして見ている
ほっと息を吐いて本を閉じるその仕草が大好きで
マグカップの上の蜃気楼から
図書館まで続く遠い ....
朝夕の 空気と共に
空が 秋を 告げているのか
「空き」空に
秋の気配が 漂って いるのか…
こんな 瞬間の
透明感が 好きです
★,。・::・°☆。・:*:・°★,。・: ....
深い眠りから眼を覚まし
目覚めるまでのひと時迄
混沌とした靄の中にいる
身体は動いているけれど
意識は朧な霞が晴れる迄
混沌とした靄で息を吸う
今日のゴミ出しに気付き
もう遅い時 ....
まず
人が天使に見えるのか
そんなに愛しいか
そんなの本当か
人が悪鬼に見えるのか
そんなに憎しいか
そんなの本心か
人が灰色に見える
どんなに苦しいか
こんなの ....
神が自然を造る時のように
詩人は芸術作品を造るべきである
彼の目にはもはや覆われているものは何一つなく
彼自身の力によって、悪も善も全て
作品を形作る為の一つの形象 ....
疾走しながら 失踪した
あいつの行方など
知ったことじゃない
ひそひそ話をして 潜んでいる
あたしの行方など
知らなくてもいいじゃない
あいつとあたしは
いくら離れていても
こ ....
命など
ポロリと
落っこちるもの
道など
プツリと
ちょん切られるもの
何世にも渡った
魂だから
旧世界の場面が
夢見に浮かぶ
使い古された ....
昨年末開業いたしました「雀のお宿」 過日、一組のお客様が賑々しくご出
立されて以来、お声を掛けてくださる影も、お立ち寄りくださる方も見かけま
せん。昔のように、近所を徘徊なさる群雀さまの賑や ....
粒立ちのしない肉のゆらぎをしがんで
ぼくたちはそっと三角に座る
あるいは車座、巨大な塔を見る目は乾いている
たおやかにたましいがふるえ、る(降っている)
かつて地面だったかの女の喪を服すの ....
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