テーブルに置かれた
あなたの両手を見ていた
細ながく 筋張った指
私からいちばん見えやすいように
そこに置かれている
わざとじゃないのかもしれないけれど
少なくとも そう感じる
いつもそ ....
うりずんを引き伸ばしたような 潤いに手が届かない
密かにささやかさを歩かす 琉球の秋
和心を仄かに潜る紅葉は ダイバー達が潜る珊瑚礁
汗の止まらない蒼穹に 優しげな瞳を投げる 琉球の秋
....
秋雨前線が
垂れ下がった
ベランダの
とある午後に
室外機が
押し黙った
ベランダの
とある挟間に
アブラゼミが
ひとつ
転がっていた
季節の掌から
垂直落下し ....
まだまだ暑いけれど
真夏とは違う砂浜の様子
朝早く砂浜を歩けば
鳥肌が立つぐらい寒い
夏を終える準備をしている
夏はどの季節よりも短く感じる
夏休みはあっという間に去り
砂浜 ....
マイノリティーよりマジョリティー
迷子になった一匹の魚のように
僕は ゛みんな ゛にあこがれていた
…゛みんな ゛…
なんて 素敵な響きなんだ
軒先に吊るされ
春の息に踊る
....
無理矢理
脱ごうとしたら壊れた
泣きたいけど
自分が雌だか雄だか誰だか
どっちでもいいような気がした
あ、そう
抜け殻
っていい響きだよね
とか言いながら
かけらを集 ....
朝届いた
君の事を告げる手紙が
消えた
ノックはしなかった
答えもなかった
いつまでも
何もないという思い出だけが
残った
{引用=即興ゴルコン ....
だから
さよなら
君に会えてよかった
だから
さよなら
もうすぐ冬の鳥も来る
だから
さよなら
だから
さよなら
もうすぐ冬の鳥も来 ....
駅裏の
薄汚れたビルに住んでいる男は
部屋の小さな窓から
ホームの人混みを見下ろし
赤いワンピースを探した
見つけたら旅に出よう
振り返ると
乱れたベッドの上には
見たこともない女 ....
秋のはじまりの朝は
意地悪なひとのようにつめたい
鈴むしがどこかで鳴いてます
ぼくはきょうも
きみのことがすきで
気持ちはかたちをくるくる変えます ....
「の」の字は
「ま」とか
「ぬ」と 違って
絡まることも ないかと 思われがちですが
「の」びやかに 描いてしまうと
こんがらがっちゃう ことも ありそうです。
でも 大丈夫。
....
羽矢と霧矢は まゆみの木を みずからの眼力で選び
切り落とし弓と成し、その矢を射る。
深い霧の中に 白百合が群生している
この村には いまは おなごしかおらんけんど さすけね
....
あなたがつみがないとおもわれる
そういうかくしんあるなら
このおんなをいしうちになさい
いっておきますが
だれもがつみびとなのです
わたしでさえも
だからつみをおかすこと
つみをつみであ ....
ふるさとが肺を患い
転移する酩酊は
葉桜の色をねぶり
胃壁を食む、蛇が
赤い絵の具を射精する
その、ぬけがら、父の唾液
残滓に海の香り
帆を張る空に
幼い、空腹を晒す
鉄橋、どこ ....
夜があくびをした
雲の形は、
骸骨みたいだった
昨日、
花屋の彼女が死んだって
そりゃそうだ
彼女は花を千切るのが
趣味だったから
きれいなものに
囲まれたいのは当然 ....
空より広い君の存在 鳥が飛んでいる
長い髪も短い髪も君の髪
愛したい手も 握りたい手も 君の手
私が話しかける
キミが一言答える
たったそれだけ
たったそれだけのこと。
この何とも言えない喜びを戴いて
どなたに感謝したらよいものか
「老いぼれて皺だらけに成る前に死にたいの」
君は言う
「そうなる前に消えたい」
ただ寂しいだけ
もしも幸せが花と同じ仕組みなら
永遠が来る前に枯れてしまうから
種のまま隠しながら持ち続ける ....
魚の骨が刺さったような顔
青く鋭い涼秋の憂鬱
仮面はかってに動き出して
僕は知らない女と饒舌になった
保健室のガーゼみたいなウイスキー
茶色く廻る酒場の喧騒
仮面は鍵を奪い去って
僕 ....
日めくり 日めくり 人生 時代
章 章 一生を全力投球する性を沈め
静かに大人しく 笑み 明るみに晒す 風の縁 それは姿
月は呼んでいる リリスな女は 風景を皇帝に仕上げ金粉を叩き ....
泣くのをがまんさせてごめん
関係ないことを喋りながら
ぼくは心のなかで祈っていた
日本の裏側で
経験している
フクシマのことを
弁明している
世界が他人が ....
ごめん と、君が言う
おなかのあたりがきゅうとなって
こっちこそごめん と、思う
その言葉は
おなかの中でドロドロに溶けて
体中をめぐる
ときどぎ色のない涙となって
....
いつでも心配があるから
私の背中は少し重い
そういえばランドセルは重かった
ぜんぜん魅力的じゃなかった
どうして背負わなきゃいけないのかと
毎日おもっていた
それをあけたりしめたり ....
130906
五重にお取り下さい
と聞こえたので
5枚頂いたところ
白い目で睨まれた
翌日は
....
現代は
はやすぎて
こぼれおちる
どんな
あみ
にも、
すくわれなくて
ときどき
ぽっつり
ひとりぼっちな気がするんだ
病人同士
肩寄せて
お互いを励まし合っている姿ほど
吐き気を催すものはない
詩人の集まりで
途中から麻雀劇画を
読み出す男は
ちょっとだけ救えるが
そんな場所には
はじめから
....
おまえは
スプリングステークスも函館記念も勝っている
実にたいしたものだ
でもそれだけじゃない
皐月賞もダービーも菊花賞も走っている
それも五着六着四着だ
クラシック全出走全 ....
呑み込まれながら 解り合えない 感じ合えない
瞳語り合えない 違いを解り合える 感じ合える 瞳語り合える
違いの仕方なさに腹をくくる まじないなんて懸けれない 唯一を
誇れない 克己心が 呑 ....
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