緑葉は濃く
青空は透き通り
水は緑に染まり
青となり流れる
岩にぶつかった波は
白い音を奏でる
無色透明に
僕は染まる
そして、消え去る
川の ....
それは今朝起こった出来事
いいえ眠りの中ではなく
いいえ夢の中ではなく
覚醒した意識の視界
私は瞑目しながらも
明るみ澄んで観ていた
今まで見たこと無い一線
幾つも閃き鮮明に走るのを
....
夕風に舞ってくる
モンシロチョウの薄黄色
一雨ぬれた秋草に
もう 雲間から
淡いの光が差している
こおろぎたちの戯れる
エクスタシーにポツンと一人
置き去られ
三 ....
桃谷から梅田へ
夕方5時過ぎの壮絶な夕焼けに
何故か泣けてきたんだっけ
声を出さずに泣くのは得意だったから
誰も気づくひとはいなかった
世界を美しいと思ったわけではない
茜色に感動した ....
なんでもない時間の
どこかで 広州空港の
窓ガラスは 赤く
遠くで 点滅する
寝ていた 僕は
椅子の上で
点滅する鉄塔の趣は違う
日本で見るものと 同じ色なのだが
同 ....
厳しい、
木枯らしに容赦なく吹きつけられて、
まるでうす汚れたページのように捲れあがる、
そのひとつひとつの、
とても白かった羽毛、
無残にもちぎれてしまった、
白い夢のつばさが、
その ....
{引用=「少年のころ」
少年のころ道草をよく くって帰ったものだ
冷凍食品工場があった
友達のおかあさんが勤めていた
意味もなくいやで まわり道した
子供らしい体温で
大人のに ....
青い文字が美しい
人間椅子
https://youtu.be/LX16wSl5rN8?si=2S66II2hPeYZ7CQa
2734
2003 8作
無効なユーザーIDが指定された
ヘチ釣り
イガイを嚙み砕いた
モノがいた
先ほどの
違和感の直後に
なにやら
竿先にまとわりついていた
違和感の直後に
もう一度
新しいイガイを ....
いつから家は家だったのだろう?
(チャイナ・ミエヴィル『クラーケン』下巻・第五部・59、日暮雅通訳)
ドアってやつはいつドアでなくなる?
(ジョン・スラデック『時空とびゲーム』越智道雄訳)
....
人生は自転車に乗るみたいだと
ふと想った
始めのうちは
後ろを誰かに持ってもらい
訳もわからずただこぎつづけ
バランスを取れるようになると
その手を離され
ヨタヨタしな ....
肌と肌が触れて
気と心が知れた
口移しで人生を伝う
涙なしではいられないよ
お風呂に一緒に入ろう
言葉にならないものの共有
揺れる湯船
ふっとこぼれた笑顔
重なり合う
刹那に ....
火を吞み込む邪心が人の無心を焼き尽くす
風を嗅ぎつける者が遂に世界を弄滅させるまで
憂いを食べつくす言葉を放つたびに
オレンジ色の首飾りが
似合っている少女の瞳に映り込む
この時間を流れ ....
愛なき者ほど愛を叫ぶ
からっぽである者ほど
もっともらしいことばで筋の通らぬ理論展開をする
面と向かって非難すればボロがでるから
遠回しに当て擦る
ムズカシイことばを使って
自分は頭が良い ....
道路工事で
職場前の道は渋滞
ブラインド越し見える作業員の人たち
若い人が一人もいない
砂塵と高湿度の靄の中
上下するヘルメット
ドア一枚隔てたこちら側は
....
弟の息遣いが聞こえる
浄水場のある街に
敷設された線路を
今日も走っている
誰よりも足が速くて
誰よりも
列車の真似が上手だった
弟は皆から
関口さんと呼ばれていた
だか ....
左手に包装紙から突き出たハンバーガー
右手にスマフォ をしっかりと掴み
お目目は右左上下に自由自在に動く
スクリーンに目を合わせると
脳はもっと、忙しい
口の中の歯を ....
静脈の運ぶ退廃が酒肴として活きる夜
帷の内と外でどれだけ熱量が違うのか
内では
肥満めいた男が慄き若い女に買われて
右往左往しながら満更でも鳴く蕩けて
真っ暗な夜がないのと同じように
....
ひらがなといくつかの簡単な漢字を覚えた頃
新聞の尋ね人の欄を読むのが日課になった
和子 連絡してくれ 父
正男 心配してる 母
やや太い黒い線で囲まれた
額縁の中の
それらの文 ....
風を待つ帆船と同じ速度で混沌に因る僅かな乱れはやって来る、でももうそんなものに狼狽える歳じゃない、それは蕁麻疹みたいなもので、なにかしら対処をすれば収まるものだということを俺は知っている―それを知 ....
誰もが知る肌に
夏の落ち着きを失った季節は、
陽のわずかな傾きに
秋を告げる
沈黙をやぶる囁きに
自問自答をとめる
潮の香りは、さやけき潮の音
反射する 陽炎のひかり
....
愛とは
人間にとって最も重要な感情の一つである
愛とは
相手を、愛おしい、かわいいと思う気持ち
愛とは
無償で与えるもの
愛とは
性行為とは無関係
愛永久
AIと ....
大草原を駆け抜け
廻り続けていく車輪
魂の淀みを抱えながら
自らの汚濁を振り払い
まわるまわるくるくる廻る
深く紫に沈む葬送の列を打ち刻み
死者から生者へのキッス
媒介しながら ....
金曜日、ファミレスにて。
カラカラと音を立てた 冷えたグラスから
水滴がしたたって テーブルに水たまりを作ってる
さっきから僕の愚痴は 止まらなくなってる
うだるように続いてる この夏 ....
海がつなぐ
まだ知らぬ世界も
流れ流れてやって来る
水か銀か仏か
あらゆるものが
流れ込んで
世界中を巡りゆく
海がつなぐ
あなたと私も
同じ母の魚を食らい
糧か毒か滋養か
....
○「寂しさ」
田舎の寂しさに耐えかねて
テレビがなる
ラジオがなる
防災無線がなる
彼岸花が咲く
○「防災無線」
認知症のおばあちゃん
施設を抜け出したきり
まだ戻って来ません
....
漫画って
なんて素晴らしいんだろう
小4の春でした
漫画家に、なりたい
絵は上手かったのです
絵は上手い?
やっぱ画家になろうかな
うーんでも
今どき画家じゃ食 ....
、、
ほとんど会話もないまま
「アメリカの朝食」を聴きながら
たまごの入った高級食パンに
森のバターをたっぷりとのせて
熱い紅茶でいただいた
ただそれだけ
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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