厳密なる言葉は鋭く深く真実を抉っていきます
しかし鋭ければ鋭いほど
真実の的中率は下がっていきます
曖昧なる言葉は広く優しく真実を包み込みます
しかし優しければ優しいほど
真実を覆い隠し ....
表現というものの一端に
はじめて気がついたとき
唐突に悟った
あぁ
自分の中は空っぽだ
……良かった
自分という容れ物が
ちゃんとあることに気がついたのだ
借り ....
分かってしまった気持ちを伝えると
もはや説明になってしまう
説明はどうにも無機質で
想いに反して気持ちは伝わらない
全て分かってしまったのなら
新たな気持ちをさがせばいい
....
世界一高い山よりも
海は深いのだという
だが海面が下がれば
山の方が高くなる
火星には
世界一深い海よりも
さらに高い山があるという
しかし火星に海はない
それゆえに
高い山 ....
痛くなんてない
どんなに光速でぶつかっても
痛くなんてない
ちょっと消えるだけ
たまに現れるだけ
あたりまえのこと
人が生まれて死ぬのと同じくらい
あたりまえのこと
少しの ....
やりたいことをしているはずなのに
できない言い訳を探しているとき
とてもなさけない気持ちになる
やりたいことがいつの間にか
できることにすり替わり
本当にやりたかったことは心をすり抜けて ....
どこまでもどこまでも
堕ちていくのが恋ならば
廻り続ける愛こそ望め
君との距離を保ちつつ
君の周りを廻ってた
君を優しく見守って
君の幸せ願ってた
何のきっかけだったろう
ほん ....
僕は知っている
そこには辿り着けないことを
あんなにもくっきり見えているのに
決して近づくことはない
無限と錯覚する時間
僕は何度も歩みを止めて
今いる場所を確かめる
僕は再 ....
はじめはきっと愛の色
愛おしくて儚くて
触れるのも躊躇うほどに
遠く見守る愛の色
いつしかそれは恋の色
狂おしくて激しくて
引き寄せて求めるほどに
熱く焦がれる恋の色
明けない ....
あなたに嫉妬を感じるときは
わたしに嫉妬を感じてる
あなたと並んで立っている
理想のわたしが気に入らない
燃える理想を持たなけりゃ
苦しむこともないものを
たぎる野心を持たなけ ....
作品は君のこどもと同じ
君のものではないんだ
ときに厳しく
ときに優しく
かげがえのない日々を重ね
いよいよとなれば
厳しくも残酷に突き放すのだ
そわそわして落ち着かないかもしれ ....
人は誰しもイメージできないものにはなれない
イメージは壁の向こう側にある
まずは壁の向こうにあるイメージを
壁によじ登って見ることからはじめなければならない
壁を登るには成長する必要が ....
曽祖父の時代
人類はピンポン球の上にへばりついていた
祖父の時代
人類はピンポン球すれすれをやかましく飛び回っていた
父の時代
人類はついに1メートル先のパチンコ球まで到達した
....
書きたい気持ちはあるけれど
書きたい何かが見つからない
書きたい気持ちはあるけれど
なぜ書きたいのか分からない
自分の中の世界を見つめ
世界の中の自分を見つめ
生み出るものを見極め ....
星は一生を終えると
ブラックホールとなるらしい
自身の重さに耐えきれず
あるとき自然に崩壊する
質量だけが生き残り
ただひたすらに落ちている
周囲のものを巻き添えに
人も一生を終 ....
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