黄色い線の向こう側から
イヤホンから流れる音楽を遮って
声が聞こえる
大きくはない
囁くような声で僕を呼ぶんだ。
新鮮な風が喉を洗う。
屋上の日差しに汚らしく濡れた心を渇かす。
4月の別れを引き摺る私の影。
夕映えも過ぎて気づけば人気はない。
振り向くなと暗闇が囁いた。
昨日は変えられない
だけど引きずる必要はどこにもない
悲劇は朝日と共に終わっていることに
気づいていないだけ
昨日は昨日のまま
でも今日は昨日じゃない
未来を変えるのは今だけど
今を ....
よく電車の止まる季節
ひとも立ち止まる季節
嫌いになるひとも電車も季節も
ぼく死にたくない
みんなに干渉されるから
ぼくが死んだら
もうぼくに関わるのやめて
0.03sec.