千本の隙間に君を視る


連立した木立、立ち込める夜の匂い


揺らぐ葉、ざわめき


君は何処を見ている?
君は何を観ている?


抜ける風、ざわめく


連立し ....
君の喉を覗いて、
君がまた僕に言えないで居る言葉を引っ張り出してあげよう。

例えば寂しいであったり
例えば泣きたいであったり

あるいは連れ出してであったり
あるいは構って欲しいで ....
君に問おうか。
今夜食べたいものを。
明日目覚めた時に聞きたい音を。
明後日休日に観たい景色を。

どうということもなく、
なんということもなく、

ただ君のことを識る為だけに

 ....
さよなら、夜。

深い青の温度。



さよなら、町。

深い霧の色。



さよなら、寂寥。

深い深い夢の後で。


僕はゆっくりと泳いで抜け出す。
三月雨(34)
タイトル カテゴリ Point 日付
濃霧を抜けて自由詩1*13/6/21 21:13
正面から自由詩3*13/6/17 21:04
君に自由詩2*13/6/13 20:11
告げるさよなら自由詩2*13/6/12 19:46

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