千本の隙間に君を視る
連立した木立、立ち込める夜の匂い
揺らぐ葉、ざわめき
君は何処を見ている?
君は何を観ている?
抜ける風、ざわめく
連立し ....
君の喉を覗いて、
君がまた僕に言えないで居る言葉を引っ張り出してあげよう。
例えば寂しいであったり
例えば泣きたいであったり
あるいは連れ出してであったり
あるいは構って欲しいで ....
君に問おうか。
今夜食べたいものを。
明日目覚めた時に聞きたい音を。
明後日休日に観たい景色を。
どうということもなく、
なんということもなく、
ただ君のことを識る為だけに
....
さよなら、夜。
深い青の温度。
さよなら、町。
深い霧の色。
さよなら、寂寥。
深い深い夢の後で。
僕はゆっくりと泳いで抜け出す。
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