きみの血で作った目薬を
ぼくの目に垂らすと
世界は色を失って
ただ均一な赤色になる
きみの血で作ったお薬を
ぼくの腕に注射すると
世界がは色を失って
ただ平静な水色になる
....
どんどんと鼓動ばかりが
先走りして眠れぬ夜に
きみはぼくに電話を掛ける
「はやく、死んでください。」
空と空とのあいだの文脈
それを埋め合わせるために
ぼくは白地図を開いた
....
洗うことを忘れた
精液まみれの手を
誰かに受け渡した
「切って、切り取ってよ、」と。
終わりなんてなかった
始まりもなかった
世界なんてものは、そうさ、
切って、切ってできたもの
烏よりも黒い髪
絹のように滑らかな肌
まるでルビーのような
赤い瞳
レッド・アイ・ガール
どこもみていない瞳
きみは確からしくそこにいて
どこにもいなかった
紅い少女
笑うの ....
あたまがいたい
はなのおくを薔薇がつついている
はなばたけにきみはたおれる
ぼくは華をみている
綺麗なはなだ
せかいはきらきらとしている
どくをはく憂鬱
ふぶんりつ
きみは黄昏の中にいるような
非常に悲しげな表情をして
空虚な空間を見つめている
身体のどこにも力を入れずに
いつもは恥ずかしがって
服のしたに隠しているけれど
きみの背中には羽がはえて ....
雨の音が聞こえますか?
あ、
言葉が出てこない
いや
言葉が出てこないという状態 を
うまく形容する言葉が
見つからない
といった方が
正しい
....
複雑系少女は
赤い髪をしていた
されど透明ではなく
ましてや夏っぽくもなかった
複雑系少女は
冷たい心をしていた
でもよくよく見てみれば
ただの少女だった
複雑系少女は
その ....
言葉は呟かれている
世界は吐き出されている
鞄は持たれている
人間は産み出されている
受け身を受けている言葉
修飾されている修飾語
幸福にされている人生
不幸にさらされる人生
....
誰も知らない
幸福のありか
僕は僕の方から
手をのばす、幸福へ
滴り落ちる悲しみが
感情の面に作った波紋
きみは遠くを見つめ
感情に手を浸し、
さよならを知っていると
きみは ....
きみ は 世界 である
とり は 世界 でない
YOU → W
BIRD → ~W
~W
線型……NICHT
。。。むこうに、ある)
于于于于于于于于于
か、 ....
わたしは心地よく生きるため
傾向と対策を立てる
過去のあやまちをくりかえさず
未来の失敗を予想して
より良く生きて
幸福な人生をおくるため
わたしは祝福された生
光のファンファーレが ....
ニュータウンのそばの団地
わたしはその屋上から身を乗り出す
鉄のにおいがする
眼下に見える景色は灰色だった
冷たい人間たちが巣くう
わたしは蟻の巣の断面図を思い浮かべる
人間とは… ....
夕焼けが吐き出す旋律は
不協和音を多く含んでおり不快だ
憂鬱の含む倍音はそれと似て
呪われたような音である
僕は僕とデュエットする
うまく合わない……それは憂鬱のせいだ
不揃いな倍音は ....
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