ボクの有期体が分離し、
ボクでないものは分離される。
相関性が逆転し、ボクが抜け殻になる。

命がけのパラダイムの跳躍を経て、
コンテクストの意志そのものとなる。


隠喩は顕在化 ....
大切なものは失くさないように、
くつ箱に保管する。
時間が経つと色褪せる。


大切なものが逃げないように、
手を繋いだり、
装飾品を買ったり、
股を開げたりする。

太った女 ....
台風は950hpで明日には鳥取砂丘に最接近する。その頃に砂丘に到着して、台風を満喫するというのが彼女の計画。
スキー用のゴーグルとストック、適当な大きさの波トタン、予備の傘数本を赤いゴルフに積み込む ....
致死量の服薬で死んだ
面識のない女の子を擁護したい


地に足が付かない
ジェットコースターを
言動と思考が奔走する
秩序と不法行為との境界を失う

検察官が眼を疑い深くのぞき込む
 ....
記憶以外の記憶がある

ねえねえねえと腕をひっぱる甘い声は
三半規管が記憶している

ひまわりのようにうれしそうな笑顔は
水晶体が記憶している

しなやかにぬめる桃のような姿態は
皮 ....
水たまりが銀色に太陽を反射していた。
午前中の予定を終わらせて、
冷蔵庫から低脂肪乳を出して
ラッパ飲みした。

NHKの集金人がやってきて、
インターフォンを押している。
郵便局員が納 ....
ごご11時の
プライベートビーチに
椅子がひとつだけあり、
ボクはそこに座っていた。

鰯のアタマをしたボーイが来て、
「申し訳ありませんが
そちらは予約席でして」と言う。

「別に ....
昼休みの清掃作業員の叩く
ドラムの音は軍楽の調べ。
歪んだヒエラルキーの音がする。

日々絶望的にショットガンで撃たれて、
ソッコウでベッドにダイブする。

一番大切なものを諦めた。 ....
恒星、惑星、箒星。
いま、恒星の求人倍率が異常に高い。
きつい仕事だからね。
一等星になるという建築的な意志或いは
自治会の申し合わせのようなもので
維持される宇宙。

何万年、何十万年 ....
スマホとCDラジカセに起こされ、
抗欝剤でねじを巻き、
歯磨きもそこそこにクルマに滑り込み、dark grayの渋滞にやきもきする。

脳のバグで不安が高まると、
安定剤でerrorを回避し ....
トタンがセンベイ食べた街の
県庁所在地のバイパスには
ハイブリッド車の渋滞

コンクリートは
タールのように光を反射しない
駅舎の時だけはとまっている

湯気のたたない温泉街で
 ....
一生空を失ったという
君の悲しみを理解できず、
徘徊する君を追いかけた。

セキュリティのないビルを探し、
鉄柵の縁をゆらゆらと歩く。
ナイロンのミュールに反射する
オレンジ色の月。
 ....
曇天の休日洗濯を終えた君が
キッチンで
フレンチローストの豆を挽く
大きめのグラス2つに
たっぷり氷を入れて
Tシャツからのぞく白い腕が
微かに震わせながら薬缶をかざす
溶岩のように膨ら ....
元素記号のセメント原料で、しゅわしゅわはしない。
濃赤色の花火で、双極性障害に使用される主剤。

染色体にプリントされていた負の因子の所為。現代医学を以てしても、セメント花火を飲まされるのだ ....
昨年海水浴に行った彼女が入院した。

また、夏が来て、
ボクはその海水を
苺ジャムのビンに入れて、見舞った。
水は青くもなく、
きらきらと光を反射することもなく、
濁っていたが、君は躊躇 ....
じぇいぞろ(45)
タイトル カテゴリ Point 日付
分離される客体自由詩115/5/24 16:43
時間自由詩115/5/24 9:12
砂丘にて自由詩015/5/24 0:10
健常者には意味不明自由詩015/5/23 11:36
記憶媒体自由詩115/5/22 0:02
サーカスを見にいく自由詩315/5/21 22:34
異種交配ホテル自由詩215/5/20 20:50
再生の円環自由詩115/5/20 18:15
天体患測自由詩115/5/19 19:32
disconnect from the network自由詩215/5/17 14:14
中原中也自由詩115/5/17 12:37
模倣死自由詩115/5/17 1:33
記憶を俯瞰するときには自由詩515/5/16 12:13
炭酸リチウム自由詩315/5/16 9:49
マイナス2度自由詩515/5/15 20:55

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