遠くに向かって泣く時は、
空は静寂の中に沈んでいる。
ひんやりとした夜の風が吹く。
私の感情はその風に吹かれて彼方に飛んで消えゆく。
12時の暗闇を回る頃、
諦めの遠吠えが響いている。
....
4月初旬。
朝早く家を出た私は今日の天気を知る由も無く会社へと出かける。
今日が晴れの日だったと知るのはもう陽が暮れた9時前後の月の形であった。
月は丸々と綺麗な楕円をして空に浮いており、
「 ....
燃える火の中心地の要素を
分解して、解読すると
見えない形をした「動機」という
怪物が現れる
今日一日を元気に過ごすことに
疑問を持ち始めると
この動機という怪物に
火でも噴いてもら ....
曇りの空がある
気持ちは停滞している
何もやる気がしないよ
興味は彼方へと打っ飛び
鈍感な時間だけが空気を支配する
そんなある日がある
永遠に続くと思われる湿った日々がある
カン ....
蒼い空気に舞う花弁
春の陽気は暖かく優しい
日常が姿を変える瞬間
冬と春の境目は見えない
季節と同じような
見えない感情に
僕等の喜怒哀楽は
今日も高速に進む
日々が過ぎ去ると ....
本能が全ての物事の骨格を作る
そして理性が暴走にブレーキをかける
仕事はビジョンと目的というゴールに向けた疾走である
思考は積み重ねた習慣の土台である
停滞は停滞を生む
上昇は上昇を生む ....
世界を見る視点がビジョンの定義をする
自己の赴くまま
感覚のままに生きることは快楽を伴うが
世界観の熟成には至らない
僕ら世界を見て
自分を見て
運動をしていく生物
それを人生の生き ....
平然の感情を取り戻す道程は
岩盤の鋭角の上を歩く途方も無い日常
果てに向かう鳥の群れは本能のままに羽ばたき
生物学的な運命に従う他
有力な解決策はないことを自覚する
目の前にある獲物を無 ....
崖の端に立たされた時の恐怖と不安は
創造的な星の輝きに照らされる
真夜中の暗闇と孤独
ただ生き抜くために与えられた
変化という自己改革
崖の下にある海は
蒼さを忘れ、空の色と呼応してい ....
親子である限り愛はある
夫婦である限り愛はある
その愛は人を引き寄せる力であり
結局、人は支え合いの中で生きている
だが、愛に形はない
ある人の愛情表現は不器用で分かりにくく
日常の生 ....
36度の体温の中には均等なバランスが組み込まれている
それはまるで一段一段の歩みを形作る階段の傾斜のように
着実であり、無難である
命の装億は平然な顔をして日常を過ごしている
森羅万象とその中 ....
地球は自転をして呼吸をしている
アンドロメダの惑星の輝きは
生きている証を夜の暗闇の中で示している
青い大空の中では
全てが澄み渡り
生命は存在を忘れて
失語症の詩人のように姿を消す
....
黒く世界を支配する夜の空
月は宇宙を彷徨っている
感情は深く、深く
悲しみの涙を流し
落ちた水滴は雨となり地面を濡らす
意味は分裂され
言葉は空白の余韻に打ち砕かれて
死ぬ
昨日の ....
リビングに置いてあるピアノから
旋律が空間に流れる時
時空への旅はどこに到達しているのだろう
思い起こせば何時も青春が首を擡げ
現実に起きていることと
過去に起きたことの記憶が
脳の中 ....
深夜、黒い海の底には自由が泳いでいた
あらゆる抑圧は解放を求めている
まるで遠吠えをする狼の悲しみのように
少年の苦しみは社会の礎となる
登りゆく太陽の無邪気さ
暮れ行く夕方の北方に飛ぶ ....
眼は無意識の影に嘘をついた
葉は秋風の寒さにユラユラと舞った
アスファルトには人の歩んだ体温が反射して
道が生まれた
正直を語る時
世界は凍り付く
瞳が見る世界は残酷だ
暗闇は休息へ ....
少年が空を見上げた方角には
青い空中が蒼くなっている
客観が主観を覆し
世界はありのままの美しさを失っている
空が言葉を語るのは
内包された心の中
失語症と宇宙は交信している
存在の ....
愛は始まりを告げなかった
愛は終わりも告げなかった
愛は形も作らず
愛はどこにも現存しなかった
愛は幻のように思えた
愛は煌びやかな化粧をした戯言のように思えた
愛は歌のように高まる感 ....
感情は時と共に丸くなる
丸くなり未来への坂を転がり続ける
そして、忘却の泉の中に落ちて消化する
5歳の時に怖かった光景は
15歳の時には無機的な日常となり
18歳の時の尖った態度は
....
何もかも上手くいかない毎日は
曇り空の雨粒に似ている
大気は湿り
道は湿り
星空は曇り雲に覆われ
空の無限は私を裏切る
ああ、私の過ちは
ああ、私の過ちは
運命とはぼやけた
霧に ....
小さい子供が寝ている
スースーと息を吐き
横になってただ寝ている
私はそれを見て安心する
その無邪気さに
その無防備さに
君は私の大事な娘
小さい子供が寝ている
スースーと息を ....
捨て去った
過去の一つの話と
一つの思い出
誇りは蒸発し
私はまた新しい道を歩いて行く
この道は不変だ
過去は消えて行かない
無言のまま
現在、見える景色を見守っている
変わ ....
どうして陽は登るのだろう
どうして星空は輝くのだろう
どうして人は笑うのだろう
どうしてあなたは私の親なのだろう
どうして道は出来るのだろう
どうして街は夜に光るのだろう
どうして人は ....
泥水は綺麗な水と土が混ざった汚い液体
水は綺麗だったのに
土の色と成分によって汚された
あなたの感情は透明か?
あなたの理性は輝いているか?
化学反応は何時だって苦痛を伴う
それは前に ....
明日、その日は来るのだろう
運命と呼べる瞬間が訪れるのであろう
運命は何時だって気紛れだった
何故なら、何故、私がここに居る
何故なら、何故、私はここで泣く
何故なら、何故、私はここで復活す ....
運命を呪うというのは
自らの遺伝子を呪うということ
運命を愛するというのは
自らの環境を愛するということ
私は地球の申し子であり
あなたの息子である
あなたの息子と同時に
独立した個 ....
思考は正確性と客観性を失い
分裂的な生真面目さを完全に喪失する
私は今、循環している
私は今、循環している
目の前にある景色に
耳に響く騒音と噂話に
掌の感覚とドラマのように過ぎる場面 ....
自らの性格は変えられない
自らの運命は変えられない
自らの過去は変えられない
だから、私は今ここにいる
幾つもの不変の行動が
幾つもの不変の思考が
到達点に辿り着こうと喘ぐ現実に
幾つも ....
8月の太陽は逃走した
地面の日照りは俺達の熱気である
俺達の熱気は俺達の病でもある
今日の夜、世界は止まる
回ることを、刻むことを、変わることを放棄する
それは血の熱情が権力へと歯向かう ....
春の日差しに照る光
影と陽の二重音奏は
日常というリズムを奏でている
自然の一つ一つに
咲き始めた根を張る花弁に
青空のキャンパスを渡る一片の白雲に
私達の一つの想いに
無数の生活に ....
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