海が
光の海が
広がる狭まる
明るみ眩んで
暗まり遠退き
揺らぎ揺らいで
静まる感覚
奥まる意識
秘かな降臨
気づきの一瞬
凝視の継続
....
激痛深夜包む静謐
包む深淵に踏み沈み
朦朧と憧れ昇る境の段、
ハレルヤ飛び降りろ!
溶け消え逝く恍惚迷妄、
抑え抑え意識保ち
内奥の木霊に愛の響き聴く
律動し続ける宇宙に
....
小学生時、
休み時間の校庭で
クラスメート達と遊んでいる最中
ふと空を見上げ
僕は目撃した、
覆い尽くしていた黒雲が割れ
垣間見えた空の青が裂け
一条の燃え響く光の帯
校庭で遊ぶ生 ....
ざくり
ざくり
切り開いていく
ザクリ
ザクリ
切り裂かれていく
沈没しようが
岸に辿り着こうが
時流は静かに流れる
己、凝視スル眼
潮流を読み笛 ....
長坂の
途を巻いて
舞い降りた天使は、
寄せ波引き波に気を合わせ
光の響きを七色の虹に変えて
足早に石灰岩の舞台に水を打ち
消え逝く人々の祈りを聴き取る。
独り独りの限界と可能性、 ....
沈黙の陰影の深みから
浮き彫りになるある形姿は、
外から感覚に訴えかけながら
内から感情を揺さぶるある造形。
流出しながら凝集し
力を超えた力の木霊が、
過剰に常に過剰に反響し
ある ....
街道をふらふら歩き進み歩道沿い、
赤い赤い花の群れ渦
の中に
黒い革靴一つ、落ちている
右片方だけ 色褪せ 皺の寄り
黒い革靴、落ちて在る。
存在の大海原に
今日も冷雨は降り続け
....
割れ目が口を開く
唸りを上げて滴り
蕩けるキャンディー
眉間に皺寄せ叫び悶え
微細な重層亀裂ノイズ
脳髄に充満し滑走し始める
破滅に向かう忘却のグルーヴ
発情する爆発する幻想のケダモノ ....
人は自らの魂の体験を深めれば深めるほど
独りになっていく独り戦慄し痙攣する
繋がりは必要だ繋がりが自らの独りを浮き彫りにする
浮き彫りになった旋律の泡立ち振動こそ個体魂の律動
したら、 ....
絞り出される音叉の連動
魂の浅瀬から鏡に映り
響く残響奥底からの木霊
未知なる既知の郷愁に震え
空洞の底から噴き上げる熱
変わらぬ憧憬を未来から招来し
夜の砂漠を間欠的に舞い吹 ....
胸に空いた穴
は、
いつしか空洞となり
広がり続ける虚ろ。
人には、
決して忘却の底に沈めることのできない記憶
というモノがある。
深い愛情関係の唐突な切断、
無私の意識の ....
わたしはバター
熱いあなたの舌に
乗せられ転がり踊り
少しずつ少しずつ
溶かされトロリ
液状になるの
そしたら、
一人難儀に苦悩する
愛しいあなたも
いつのまにか
蕩け溶け ....
落ちる白い壁、この真夜中
沈黙の充満、物という物
剥き出しに在り
全てが均一に在るという
無機の死の奈落
無言の虚無の生々しい幻の告知
そうして俺はこの胸の広がりゆく空洞を抱え
物質 ....
ターコイズブルーの湖、三つ
ねっとりと動かず
こんもり黒々とした山々の頂きに
ぽっかり ひっそり
横たわり広がり在る
(空は妙に白く透き通り
皮膜の裏光り)
湖は波 ....
もこもこもこもこ
私の中に潜り込むアナタ
もわもわもわもわ
私の中で熱くなるアナタ
私という溶けゆく造形
崩れて朽ちて流れ出し
扉が無くなる境が消える
そうして意識は ....
物という物、在り
在る物の浮き立つ
今宵、荒れ狂った情動吐き出し
沈黙に滲み出す
生と死の境界 消滅し、
時の流れ 秘やかに静止し続ける。
漂い波打つ
波打ち漂う
響きの光の
光の響きの
渦巻き潜る
潜り渦巻く
光の響きの
響きの光の
集まり造る
造り集まる
響きの光の
光の響き ....
何かに包まれているこの感触
背中から気泡の溜まり
次第に全身が温かく
ジワジワと熱く
そう、
背後から背後から
くんにゃりと曲がり溶けながら
流れ込んで来るコレハナ ....
夜の窪みに熱、流し込む
冷える体に脳髄羽交い締めにされ
それでも何とか意識保ち
熱流し込む、夜の窪みに。
(幻の子供たち、
布団の周りを飛び跳ね
私の愛情は何処にも繋がらず
生き ....
青い空、激しく吹く風に森は揺れ
緑に照り輝く光の中を
子供が一人、走り回る
嬌声を上げ一心不乱、
お手上げ顔の母親を中心に
笑顔弾けてグルグルグルグル
生きている歓喜が円を描く
銀の ....
言の音の流星群、
押し寄せて来る押し寄せて来る
それぞれの重力圏から脱却し
自由に宇宙に自由に煌めき
アメーバ状に広がる歪な触手、
力溢れる造形立ち上げては
離散する透明雨滴と流れ
....
新緑の濃密な匂い、
開けた病室の窓から鼻孔から
身体中に流れ込み浸透し
消えていく消えていく、
鬼火の思念や感情が
そうして、束の間
囚われの身から開放され
新たに感じる振動スル思考 ....
死は全てを呑み込んでいく、
奈落の底の虚無だ
魂は耐えなければならない
その恐怖を 独り乗り越え
名という名を剥奪された物質という物質が
肉という肉が己の魂を埋め尽くすだろう
正真正銘 ....
視覚を失った思考、
わたしのなかで解放される
盲目となったわたしに、
新たな光景、生き生きと立ち上がり
凍結した大雪原
輝く満天の星達の
巨大な光の眼また眼が
明滅し爆発し流れ渦巻き ....
呑み込まれていく織り込まれていく
巨大な力と熱のうねりに
圧倒的で繊細な愛の織物に
わたしの中で蠢き思考し活動する力の流動体が
人生の不条理こそ条理と響く木霊の透明未知が
受肉の快と苦に ....
この夜陰の一時に
鈴の音、微かに反復され
揺れて奥まり鮮明に響き渡る
追い掛け複数の打楽器が
ビートのズレ、作り出しながら
複雑に錯綜し絡まり合い循環する
(開放された意識の庭に鳴 ....
陰惨な声刻む泥舟、
あっという間に競り上がる青白い氷山に乗り上げ
怜悧なナイフで自らの喉笛をかっ切る。
これを潮時と終わりにしたかったのだ始まりにしたかったのだ、
深紅の血潮はもはや抑えよ ....
花開いていく花開いていく
春の陽射しに我は溶けて
赤、白、黄と紫に、
己が霊性に燃え盛る花。
愛され愛し裏切り裏切られ、
魂叫ぶ、花咲き乱れるこの界に
〈ああ俺は、遂にお前自身を体験し ....
土塊を捏ねる
指先に気を集め
煮え立つ熱流し込み
ゆっくりしっかり力入れ
未定形の粘る分厚い土塊を
思い思いのまま捏ねくり回す
捏ねくるうちに不思議なこと
土塊と指先は拮抗しながら
....
おかえりなさい おかえりなさい
旅先から帰って来たばかりの僕に
いきなり響く声の渦
おかえりなさい
おかえりなさい
夕に傾き燃え上がった太陽が
一日の最後を焼き尽 ....
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