想像してたより
酸っぱいね
これが恋ならば
甘ったるいものを好む君には
向いていないのかもしれない
ドキドキと心臓が鳴るたびに
運動嫌いの君を思い出す
同じような想いをしているんだろ ....
今日は寒いね
手をつなぐ口実
でも嘘じゃない
風は冷たく吹きつけるから
寒いのは本当
でも手をつなぐ為の口実でもある
誰よりも傍に居られるのなら
日常のどんな事だって口実になる
....
昨日、
貴方が遠いところへいってしまった事を知りました。
その事実は私の思考を過去へと連れていき、あの日の後悔を強く思い出す事に。
さようならの挨拶が出来なかった。あの時も今回も。
いつかは誰 ....
かぶりつく真っ赤な果実
噛みついた真っ赤な嘘
美味しくなかった思い出は
まだ舌の上
わたしの影を踏んで笑っていた君は
今どこに居るのだろう
咀嚼しながら考える
どこかであの日と同じように ....
もこもこセーター
包まれて
見上げた空は
透明と青
伸ばした手のひらの中
走り回る赤色は
わたしのあかし
空腹の怪獣は
なんでもペロリ
ひと口で食べつくす
おいでよ、怪獣
僕の悩みも
ペロリと食べて
この憂鬱を消し去っておくれ
みっしりと隙間なく詰め込んだ荷物
重さは肩に食い込む程
でも構わない
この旅は長くなるだろう
だってわたしと出会うための旅だから
この星を何周すれば出会えるのか
誰も知らない旅だから
....
毎朝あなたに話しかける
独り言のように心の中で
わざわざ音にしなくても
あなたには届くでしょう
わたしの日々のアレコレ
小さな喜びを感じる日も
大きな悲しみを感じても
何一つ隠さずあなた ....
跳ねた足音が聞こえる
あの子が走っているんだ
自分の背丈以上に伸びた草っぱらを
毎日同じ時間
雑草だらけの道とも呼べない道は
いつの間にか踏み慣らされて
立派な道になっていた
そ ....
貴方の為に存在するものならなんでもいいの
そのテーブルのマグカップでも構わない
わたしが貴方の役に立つのなら
わたしが貴方に必要とされるなら
代えがきくような存在では居たくないって
貴方 ....
甘い声が誘う先には砂糖の山
群がる人々はもうアリンコで
僕もこれからあの中へ混じるのだと
考えるだけで鳥肌が立つ
明日の方角を指示していた円盤は
いつの間にか壊れて
今頼りになるのはこ ....
ミルクティの歌声がする
それはわたしを包み込む歌声
ただ涙を零させる歌声
ミルクティの歌声がする
それは貴方の姿を想像させる歌声
ただわたしの心を揺さぶる歌声
言葉に安 ....
今日は何色でもない
なんでもない日でした。
朝日が昇って
みんなが活動を始めて
貴方とお別れをして
今日が貴方の日になりました。
永遠のお別れと言うやつですね。
わたしと貴方の距 ....
この水槽は
他と比べたら広いものなのだろう
けれど
この限られた自由の中で
泳ぎ回る僕は悲しい
美しい姿をしていても
僕は水が無ければ生きていけない魚で
君の目を楽しませても
それ ....
わたしを測るものさしと
変わらないリズムで過ぎていく日々
この二つが欠けてしまったら
わたしはどうなるのだろう?
毎日何度もわたしを測り、確認し
毎日同じリズムで過ごす
わたし ....
古ぼけたオルゴール
今じゃどんな音楽を奏でていたのか
誰も知らない
時代に取り残されて
ホコリまみれになった君は
わたしによく似ている
今のわたしに
必死にしがみついていた
で ....
わたしは粉々になった
わたしの破片をすべて集めても
貴女には成れない
貴女を粉々にして
わたしの持たない破片を拾っても
貴女には成れない
貴女がうらやましいと思ってしまったあの日
....
今、一度だけ
あなたにサヨナラを言う
そして深く眠りにつくの
あなたは淋しそうに
でも優しく笑って
わたしにサヨナラを返してくれた
どうせまた会えるのだから
お別れの時間は短くて ....
懐かしい歌が頭の中に流れる
まだわたしが少女だった頃
わたしの世界を満たしていた音楽
こんなに遠くへ来ても
忘れることの無い歌
少しだけ口ずさめば
貴方が思い浮かぶ
まだ何も知ら ....
真っ白なノート
予定も何もない
一文字目を書くのは
さぞ緊張するだろう
まだ何も書かれていない
新品のキミ
わたしはキミを汚しながら
明日を生きていくんだ
いい友達にな ....
わたしが愛したあなたは闇夜に消えた
抱きしめる腕をどれだけ強くしても
あなたは自由な鳥で
わたしは不自由な案山子
あなたのように飛び立つことはできず
わたしは毎日同じ景色を見てはあな ....
『何かが足りない』
探しても探しても
『何か』が分からなくて
満たされない心は
空っぽのはずなのに
わたしの身体は日に日に重くなる
どうしてだろう?
いつ落したのだろう?
....
貴方の瞳の中にわたしが居た
貴方は他人の目をしっかりと見つめて話す癖があるでしょう
わたしはそれが苦手だったのよ
何もかもを見透かされる気がして
でも貴方の瞳はそんな事を求めていた訳じゃな ....
貴女は
手の届かない高い処に咲く花だった
わたしは貴女を見上げて
その美しさにため息していた
そしてその先の空を見上げて
雨が降るように祈っていた
貴女が枯れてしま ....
「何処へ行くの?」
「病院だよ」
わざわざ服を着替えて
ドライヤーで髪を整え
かしこまって行く先は
毎月の定期健診
ばかばかしくて
貴方を見る目が細くなる
昨日を捨てて ....
紅玉
丸々と膨らんで
てかてかと赤く
誰も彼もを魅了する
君は美しい
認めるさ
ああ、君は美しい
君を非難する者など居なかっただろう
褒めて称えて持ち上げて
それが君の世界だった
....
君にミモザの花束を
僕等の揺るがぬ友情さ
美しく風に揺れる
君の耳飾りと同じ色
君にミモザの花束を
僕の密かな恋のせて
君の腕の中で香る
花束の短い命を想う
君にミモザの花束を ....
シンデレラは風に吹かれて行ってしまったよ
あんなにか弱い子は初めてさ
僕の腕一本でその体を折ってしまえるとさえ思ったよ
遠目で見れば美しかったけれど
近寄れば魔法もなにもないね
僕はただ ....
口裂けジャックはうたう
陽気にうたって街を闊歩する
片手にナイフをちらつかせ
鏡合わせの貴方を探す
口裂けジャックはうたう
貴方の最期をうたう
看取る瞳は一組で
それは他の誰でもない ....
わたしはあなたを想っている
いついつまでも
先の見えない暗闇の中でも
あなたを想えば光など欲しくない
あなたの影は緑に縁どられ
美しい横顔は
歪むその時でさえもわたしを捕らえた
夜道 ....
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