私を捕まえるなら
腰をおろして
膝をついて
ロゼの惑星に
息を吹いてみて
キャットミントの香りに誘われ
子猫が妖精の食卓をのぞく
かすみ草で編んだ花時計
星空に掛けられチクタク
焼き上がりの音がする
クランベリーパイはいかが
ショクタクチクタク
ソフトクリームのような
白いライラックの先に
ありがひとり汗をかいて
自由を探していた

葉に乗ったありを
摘んで地面に降ろし
食べ終わる前の
アイスを一欠片を落とした

食べてい ....
生まれたときは誰もいなくて
ひとりぼっちだったんだ

でもね雲さんがやって来て
雨をたくさん入れてくれたよ
その晩はとてもよく眠れたんだ

朝になったらドアを叩く音がしたよ
アヒルさん ....
砂時計のように
涙が永久に流れ落ちていた

別れの辛さを覚えたから
再び逢えたこの喜びは
時間をハサミで切るように
すべてがキスから始まる

ハンカチが咲いたよ
あの日涙を拭いた白い ....
アスチルベの穂にひとり
人の世界をながめてる
呪文を書いては
太陽の火にくべる
苦しみが消えますように
水色の流れ星が
頬を滑り落ちる
冷たくて凍りそうな
夜の小川に花が流れていく

月色した花が
踊るように
幾つも幾つも
静かに手をふる

妖精が花言葉を探しに
月に向かって飛ぶ
 ....
仲の良い妖精が二人
満月に内緒で種を育て
星が煌めく下で恋を囁やき
二人で一つの花を咲かせる

仲の良い妖精二人に
嫉妬したミツバチが
全部の花に意地悪をして
花びらの一枚に足跡を残す ....
裏庭につづく狭い廊下に
スターチスのドライフラワーが
まるで万華鏡のように
光を拾い集めてる
あなたがくれた最後の花束
一緒に歳を重ねるつもり
色褪せない言葉が耳に残り
冷めない温もりが ....
いちにちの花
あしたは枯れて

だから待ち続ける
あなたが飛んで来るのを

陽の匂いが
あなたの体温で
バニラの国に降る

私の命をどうぞ
運んで下さるよう
お願いします

 ....
陽に透けて
赤い花は林檎

羽根がゆっくりと
林檎うさぎのように
開いて跳んでいく

甘い気配を風に混ぜ
練り香水を作っては
蜜蜂に配ってる
強い優しさがあった
温かい血が今も残る
花の色が忘れない

三顧の礼を私は見てた
リョウは庭に咲く私に
毎晩相談したね

私は馬に聞いたよ
なんて言ったと思う?
死にたくないって言 ....
まるで雲の種か
空を漂う魂のよう

飛んで行く綿毛
風にさらわれ
屋根を越え
森を越えて
空に溶ける

鳥が咥え舞い昇り
妖精が待つ遥か昔
懐かしい街へ帰っていく

地中海の ....
明日になれば
私は手作りジャムを抱いて
電車に乗る

あなたはお昼寝してるかしら
シロツメクサの絨毯で
妖精がいるのも気づかずに

赤い帽子の天使たち
四つ葉を隠して囁やく
もっと ....
あの人はこの世界に
無駄な事は無いと言った
気づかないうちに
誰かのために生きていると

ミツバチが待つとも知らず
春になると花が咲き
鳥が飛んでる姿も見ずに
木は伸びて止まり木を与え ....
天の川で船を出す父と娘
釣り糸を垂らして漂う

星のぶどう棚は
母の形見の髪留め
揺れて落ちれば星座に

娘は釣り糸につかまり
取りに降りるどこまでも

辿り着けば糸は切れて
底 ....
三つ編みの先に挿したのは誰
黄昏の教室でいつか眠っていた

詩集にもひとつ栞のように
いたずらな妖精の影が
窓から飛んでいった
止まってるよと言って
時間の妖精が
両手で巻いてくれる

たくさん巻いて
時間の貯金をしてくれる
私は約束する
こんどは上手に使うよと

錆びかけたゼンマイに
妖精の涙が落ちた
 ....
月の光を一本づつ引き抜いて
花に差し込んでいく
毎晩少しづつ
月が沈むまで
造っては花壇に置いていく

星の光を束ねて大切に抱えて
花の魂を入れていく
夜空の真下で
星座を映して
 ....
花を夜空に向けて
茎をしっかり握って
星が降って来るのを
じっと見つめて待つ

妖精は広い野原で
花に星を集める
花から星が溢れて
妖精も輝いている

花のグラスで
星はワインに ....
小さな雪の欠片が
草の影で生きている
白く光って

ただの水だと
雨の固まりだと
人は思う

でもどんな水も
雪のように白くは
光らない

小さな雪の精に
妖精は毎日逢いに来 ....
雪の下で眠り
星の声を聞く
月の歌を抱き
春の夢を見る

やわらかな風が
雪の上を流れていく

土の香りで目覚め
紫の羽根をひろげる

静かな深い森で
最初に生まれて
最初に ....
思い出すのは
生まれたばかりの頃
神話時代の想い出

私は美しい青空を頂いて
風と水の精から祝福され
街中に蕾を用意した

やがて咲いた花は美しい水色で
まるで空の子供のようだった
 ....
涙に触れると
溶けてしまいそう
告白すると
燃えてしまいそう

赤い蕾は片想い
赤い糸を紡いで
純白の思いが星を
千切ったように重なる

妖精は春の出会いを
花壇で誘い
甘いピ ....
足もとにも見える春の形
桜が散っても淋しがらないで
涙落ちたらその先に咲く

足もとで見上げてる妖精
かかとに舞う花びらたち
春の桃色は心臓の色

妖精まで届く激しい鼓動
花の風呂敷 ....
どんなものにも年齢がある
あの妖精にも天使にも
例外は愛を重ね着する魂だけ
幽霊の透ける指先
胸に満月の魂
ローレルの葉一枚
涙に歪んで緑の星

一緒に行きましょう
妖精が幽霊を案内する
懐かしい匂いがする
葉を抱いて幽霊が泣く

月光が教会に入っていく
 ....
街路樹の影が伸びる歩道
私の影がすぐ横で
恋人のように寄り添って
一人の帰り道も
寂しくないわ

小さな新芽が眠るころ
星を見上げて思う
明日も晴れね

街灯の下で一人きり
アク ....
菜の花畑に隠れて見る
緑の森と太陽の中
ミツバチは金魚のように
黄色い水面を目指して泳ぐ

黄色い帽子の妖精が
青虫に声をかける
モンシロチョウに
なったら一緒に飛ぼうね

たくさ ....
祭りの灯が落ちて

桜も一息つき

目を閉じる

月夜の晩に

花びらが

月の精に命をもらう

雪が降るように

蛍が飛ぶ

風がひとり

星に生まれて

最 ....
丘白月(577)
タイトル カテゴリ Point 日付
アストランティアの妖精自由詩020/4/17 21:31
妖精の食卓自由詩020/4/17 21:30
ありの文字自由詩020/4/17 21:30
池が言うには自由詩120/4/16 21:04
ハンカチの木の妖精自由詩120/4/16 21:03
アスチルベの妖精自由詩020/4/16 21:03
花言葉自由詩020/4/14 23:04
アルストロメリアの妖精自由詩120/4/14 23:03
スターチスの妖精自由詩020/4/14 23:03
バニラの妖精自由詩020/4/13 23:00
花梨の妖精自由詩120/4/13 23:00
諸葛菜の妖精自由詩020/4/13 22:59
たんぽぽの妖精自由詩020/4/12 22:48
ストロベリーキャンドルの妖精自由詩020/4/12 22:46
かげながら自由詩020/4/12 22:46
星のぶどう棚自由詩020/4/11 22:47
ツルバキアの妖精自由詩020/4/11 22:46
ゼンマイ仕掛けの私自由詩420/4/11 22:45
マツバギクの妖精自由詩020/4/10 22:45
チューリップの妖精自由詩020/4/10 22:44
ともだち自由詩020/4/10 22:44
カタクリの妖精自由詩020/4/9 22:44
アヤメの妖精自由詩020/4/9 22:44
ペーパーカスケードの妖精自由詩020/4/9 22:43
アケボノフウロの妖精自由詩020/4/8 22:42
永久なもの自由詩020/4/8 22:40
月桂樹の妖精自由詩020/4/8 22:39
春の帰り道自由詩020/4/7 22:26
菜の花の妖精自由詩020/4/7 22:25
春の蛍自由詩020/4/7 22:25

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