生まれたときは誰もいなくて
ひとりぼっちだったんだ

でもね雲さんがやって来て
雨をたくさん入れてくれたよ
その晩はとてもよく眠れたんだ

朝になったらドアを叩く音がしたよ
アヒル ....
初めて逢った五月の庭
枝に積もる花は雪のよう
梟は香りを束ねて鳴く

常夜燈に散った花が
灯台のように白く灯る
静かに二人は歩いた

妖精の声を聴きたくて
息使いを逃すまいと
 ....
夕焼けの公園で
見えるものすべてが
影絵になって
私は千切れそうな人形
鳥が巣から見下ろし
虫達が葉の下で見上げる

風が髪をかき上げて
踊れと言うけれど
はぐれた妖精のように
 ....
私は太陽の鏡
雨の日も曇の日も
忙しく道を通り過ぎるあなたに
私は光をさす

振り返らなくてもいいの
私は知ってる

夏の間あなたが早起きして私に水をくれたことを
昨日あくびをし ....
長い髪が好きだと
ふざけて言った言葉を

教室の端っこで聞いて
私は伸ばし始めた

季節が過ぎて
あなたの近くへ
少しづつ

あなたに見えるように
少しづつ

日曜の駅であな ....
錆びたアーチには
バラの弦も落ちて
古いレンガの門は
もう誰もくぐらない

屋根のない小さな家の
塗り壁も剥げ落ちて
床に落ちて忘れ去られた
一枚の絵があった

肖像画の少女は
 ....
遠いところへ行ってしまった人へ

忘れていった財布が
今もここにあります

空っぽだよと言ったけど
あの日のレシートが
一枚だけ入ってました

最後に行った
二人お気に入りのお店
 ....
丘白月(577)
タイトル カテゴリ Point 日付
池が言うには自由詩219/6/28 21:12
サンザシの妖精自由詩019/6/28 7:29
黄昏のマリアベール自由詩319/6/27 20:20
マリーゴールドの妖精自由詩319/6/26 19:22
髪を切った夜自由詩019/6/26 7:52
幻の家自由詩419/6/25 7:38
レシート自由詩1019/6/24 21:54

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