足りていないのだろう
本来満ちているはずのものが
だからこんなに
道も歩き方も定まらないのだろう
道端の花に
目を留めているのは
過去の自分
今の自分は
どこを ....
私は掌を合わせていた。
いつもなら般若心経を唱えている所だ。
目の前には先祖代々の位牌が並べられている。
頭の中は仔猫でいっぱいだ。
ただ合掌しているだけの
格好だけの姿だ。
用事とい ....
仔猫はとても醜かった。
気持ちのいい感情ではないが
それが本音だ。
きっとノミだらけだろう。
なんの病気を持っているかわからない。
でも生きている。
生きているという事は
神がこの世 ....
その日私は急いでいた。
14時に目的地に付かなくてはいけないのに
家を出たのは13時50分だった。
とはいえ5分弱で到着する場所だったから
車を発進させるまでは
余裕の私が少し顔を出していた ....
良かった
猫を見た時の私の思いは
可愛い だったから良かった
私の中にあるそれは
確実に私のものだ
それは絶対に
誰にも奪えないものだ
驚いた
仕事でミスをした時の私の思いは ....
シャワーを雨に見立てて
ずぶ濡れになってみた
服を脱ぐ前に
これまでの雨は
なんだかいい加減で
本気さを全く感じられなかったんだ
自分の仕事を放棄しているようでさ
服を脱ぐ前 ....
あの頃筆先に染み込ませていた色は
朽ちて色褪せて
もう何色だったのか
全く思いだせない
でも筆先に染み込ませたという記憶は鮮明にある
その行為は
十数年後の私を救ってくれる
蚊取り線香が灰になって
受け皿の中で生きている
灰色という新しい姿に変えて
美しく
受け皿の中を楽しませてくれる
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