空がちりりん

春の鍵をもった太陽が
今日もあちこちの箱をあけにのぼりました

山の
土の
風の
屋根の
木の
公園の
ブランコの
女の子の

かちりかちりと
ちいさな鍵 ....
集める砂に
春を見る

さらさらふわり
さらさらり

鳥が流れていくよ
春色の砂を風に飛ばそう

さらさらふわり
さらさらり

見えなくなる
今日のわたしが見えなくなります
 ....
探しものはあっちみたいだ

ゆっくりと
確実に
足取りは早くなる

あおそらの下
知らない内に僕は笑って
何もできない心に
飴をひとつ落とす
何も波立たず
まっさらな時間だけ流れる

ため息が
のどに詰まってざわざわする
てのひらも
寂しくてざわざわとする

天も仰げないほど
わたし ....
小指のつめが騒いでいても
あなたはつゆと気にしないのね
遠くをみて
空をみて
目の先には春

時計の針の柵が越えられないのよ
わたし
間から手も
出せないくらいに

のどの奥にあ ....
朝がまた地球を回し始めます おはよう
シャワーの朝をあびてわたしの土に春がきました
雪どけの下のかすんだ緑 その下の新しい緑
時間が春の模様替えを始めました
冬にあたためていた春を
遠くの太 ....
地球が転がるのに追いつくよう
わたしはすべり台をつるり
指が焦げるスピード
わたしは銀になる
空気を回して春になるから
わたしは空と呼吸
道が氾濫してるから船を出すわ
わたしはボタンを押 ....
カーテンがにっこりするほどの朝
青空が透けておはよう
今日のわたしにおはよう

リセットされた空気が
太陽から製造されてわたしに届いています
窓ごしでもわかるほどに
本日の天体の運行は非常にスムーズです
秩序を保ち 地球が遠くに

このピアノの音はあそこまで聞こえないんでしょう?
そうだよと大きな暖かい手

小さな地球世界の草原から
夜に向かって芽が ....
薬を包んだんです あなた

いつも手からこぼれようとするので
私はいつも
飲み込むのに一苦労します

優しく言いくるめて 夜

撫でながらオブラート
カーテンが見ないようにしてるから ....
今日が終わりそうな海を泳ぐ
振り返れば
世界を見てきた波
ゆっくりと押し出すように
風と泳ぐ

このままどこまで泳ごうか
波交差の信号は青
どこまでも青

波は
見えない雨を連れ ....
10億分の1のちいさなあなたが

目をつむるごとに
風に吹かれるごとに
音楽を聴くごとに
窓を開けるごとに

思い出されては流れていきます

目に見えないほどちいさくなったあなたは
 ....
その夜の色の煙筒は
寒いからなのか白い
息を吐いていました
夜に
ため息がずっと続いています

何億光年前の光が
ゆっくりと流れて光の速さ
僕の上に留まっています

月は知る由もな ....
冬枯れのわたし

どうすればいいでしょうか
たしかに
花びらはまだついて
いるのだけど

見向きもされず
時間も忘れるほどにあなた
種さえ枯れて
見えない粒

触れるだけでもう
折れる準備はできて ....
さぁ コーヒーをもらおうかな
ブルーの空 いれたての春
風にとけるまえにほら、
3月
冬が力をしぼり 雨を雪に変えている
傘が折れるような風と一緒に

小指に乗るほどの車たちは
ワイパーをかしかし動かしながら
舌打ちをするように赤いライトがまばたき

雨雪の霧は左 ....
うす曇りの今日
鳥の話し声
窓を通り抜け床に寝ている朝

音無く昨日と交代した今日は
明日と交代するその時までお役所仕事にせいを出す

あの、床に寝ている朝の子も
2時間もすればころこ ....
晴れた空に飛行機雲は良く似合う
それはひっかき傷なんかではなく
芸術的な一線だった
平行して烏が行く

気まぐれな夕の芸術は
烏がなぞりきるまで残ってはいなかった

何人見上げた?
 ....
耳に
時計の針のカチカチが刺さるように聞こえ

夜闇が朝にとけだして
クリープみたいなころ

役目をこなしているカーテンは
徐々にいろを変えて身じろぎもせず

私は
ひとりで世界に ....
今日はあまりにもいい天気で、つい目を細めます

白いガス状の雲から、地球を覆う空の青へ
境目がわからず綺麗に空へ

言葉足らずの私は

なんて綺麗な空だろう

こんな月並みな言葉しか ....
あの
しろまどのむこうにふくかぜ
それがうみにきこえるんです
ちいさなゆきが
ぽつりぽつり
ふゆうみのなきごえ

あの
しろかべにすけてみえる
てんてきのくだ
それがくものいとのよ ....
白 しろでした

私の見えるものといったら
白灰空と窓のがくぶち、それに白壁でした

目を閉じて開いてみても
空はしろでした
少し機嫌の悪い 使いふるされた絨毯がひいてあるだけでした
 ....
朝、玄関を出るとうすぼんやりと春がいました
3月の青い空にはめ込まれている太陽は
季節の交代を感じているのか、衣替えです
春の香水をつけ、空からふりまいていました

太陽の長い髪が私に届くこ ....
幸せがシャワーノズルから出て左肩に落ち
つくられて22年経った体をつたっていきました

遠くにある時計の針の音は聞こえません
湯気のぶつかるしゃわしゃわした霞む音しか

髪から落ちるそれは ....
ブーツの先が、階段先に落ちています

女の人が勢いよく、列車のつなぎのドアを開けました
おじいさんはその勢いの反動で、少しのけぞります

深い汽笛が鳴り、こうこうと明るいホームは寒空を待って ....
ほら見て
街灯が星になるため昇っていくよ

空へ 空へ 空へ 空へ 空へ

ほら見て
本当は見えないんだ

夜へ 夜へ 夜へ 夜へ 夜へ

ほら見て
涙も昇っていくみたい

 ....
船がゆっくりと流れていきました

振り返ると瀬は遥か遠くなり、手の平に乗るほどでした
瀬には重いものを全てを置いてきました
軽い思い出なんかは頭に入っていたので、置いてくることはしませんでした ....
タイルをじっと見ます
タイルをじっと見ます

タイルをじっと見ていると
目の端のタイルが紡がれていき
ついには白いただの壁になっているのです
目を合わせてはいけません
夜が紡いだタイルは ....
人工の空は薄暗く、
その空の向こうの人の顔も見えません

流れる雲を、
閉じ込めることはできませんでした
朝の光で窓を見つけました
冬の白に続く窓
夜にこっそり開きます
ふく(150)
タイトル カテゴリ Point 日付
鈴なり自由詩5*05/4/4 8:05
砂を飛ばす午後未詩・独白1*05/4/3 15:15
矢印を見上げて[group]携帯写真+ ...12*05/4/2 7:15
時間が斜めに通り過ぎるから未詩・独白2*05/4/1 14:30
つめのゆめ自由詩4*05/3/30 18:15
優しい仕事未詩・独白5*05/3/29 9:37
狂想曲にも似ているんだわ、わたし自由詩5*05/3/28 20:27
カーテン空[group]携帯写真+ ...7*05/3/28 7:30
コスモス自由詩3*05/3/27 17:18
オブラート1包未詩・独白4*05/3/26 16:01
[group]携帯写真+ ...9*05/3/24 14:45
ナノ自由詩2*05/3/23 21:25
ため息コロニー自由詩3*05/3/21 11:01
コスモスだったと気付くかしら[group]携帯写真+ ...9*05/3/19 21:36
空カフェ[group]携帯写真+ ...14*05/3/19 13:09
3月、雨と傘と小さな冬自由詩1*05/3/18 9:19
なんでもない今日の日未詩・独白1*05/3/16 8:48
ひっかき傷の陽気自由詩1*05/3/15 16:41
ぼやり朝自由詩2*05/3/15 4:11
月並み未詩・独白3*05/3/14 7:25
やまいとしろふゆこぎだして自由詩2*05/3/12 16:47
しろの病室未詩・独白3*05/3/10 21:44
春曜日自由詩3*05/3/8 19:45
その流れるそれが未詩・独白1*05/3/7 2:41
夜、最終列車のつなぎ目未詩・独白1*05/3/6 15:57
ほら、うん未詩・独白1*05/3/4 1:00
真昼間に航海を自由詩9*05/3/2 10:41
夜のタイル未詩・独白1*05/2/27 23:58
人工[group]携帯写真+ ...2*05/2/26 11:51
ひかりまど[group]携帯写真+ ...4*05/2/23 14:36

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