睡蓮が開く音。薔薇が散る影。瞼をゆっくり開ければ、そこはいつか見た部屋が拡がる。
 とても蒼い水晶か硝子で出来た寂しい部屋。向かい合う鏡の中の僕はどうして微笑んでいるの。どれくらい眠り続けていたの ....
こんなはずじゃなかったんです
私の計画ではもっと輝いて
誰よりも何よりも美しく佇んでいる
革命さえも起こせるような麗のはずでした

毎日少しずつ身体は毀れてゆくようです
一生懸命に守ろうと ....
おはよう
いつものように自分に挨拶
心の中で声に出さずに
独りで目覚めた朝はいつも寂しさが襲う
誰もいない僕しかいない

まだ薄暗い部屋の中で
たまに深呼吸すれば
純白の ....
ビルディングの屋上で爪先立ち
両手広げて風を感じるんだ
髪を撫でられたら
優しい心地になれるよ
ほら自然と笑顔になるでしょう

えへへキミが思う程
僕って優しくないからね
でも嫌われる ....
私だけを見つめていて
お願いよ
その瞳に私だけを映していて
他に何も誰も映しては駄目

キミを私以上に思う人なんか
誰もいないんだから
愛しているの憎んでいるの
恋はいつも紙一重なの
 ....
永遠の愛をここに誓いましょう
出会ってから四年以上が経ちましたね
沢山の思い出を箱に詰めて
幸せの数だと笑っていたものです

来月からは同じ苗字になり
新しい時間が動き出すのですね
お揃 ....
いつの間にかキミが心から消えそうになっていたので
輪郭を鉛筆でなぞって練りゴムで影をつけました
光が差し込んでいる風景が描きたくて
キミがあの時ずっと居た処に灯りはなかったけれどね

 ....
部屋の灯りは点けないでいて
貴方の顔が月に照らされ
星の瞬きが瞼の上で環となって
睫にはなぜか真珠の光
この手で拭ってあげましょう

大丈夫だと頷けるまで
私が傍に居てあげましょう
過 ....
寡黙に積み上げては自分でまた崩す
終わらない宙の遊び
誰も相手のいない独りの世界
肉体の内側で確か創り上げた硝子の街
そこで永遠に暮らしたくて
また人差し指で弾いて積み上げ直す

手錠で ....
ソファに横たえた白い身体は
あまりにも細いので
私はキミを抱き締めたくなる
それはただキミの体温が欲しいから
私の体温を伝えたいだけの
言い訳なのですけどね

どこを見つめているのでしょ ....
RaReRuUhuuuu...
お願いだよ、たったひとつだけ
聞いてよ、あのねあのね

RaHaHaFhuuuu...
本当はさ、判っているんだけど
こんな姿にまさかね、なるなんてさ
も ....
コバルトに染まる世界の
中心を求めて何も映さなくなった眼で
探し出そうと手探りに歩く
けれど危うい足許では
どこがどこのなのか判らなくて

この眼を摺り抜けて直に刺激する
体躯を走るは深 ....
キミは自分が生まれてこなければよかったと
口癖のように虚空を睨み付けながら呟くけれどね
みんな案外同じ事を思っているんだよ

僕だってそうさ
生まれてこなければよかったと
ふと独りきりの部 ....
僕が生まれてきた理由を
手探りで探そうとするけれど
腕を天井に伸ばしても何も掴めない
幸せはどこに在るというのだろう
横でキミが虚空を睨んでいる

見えない答えが欲しくて
ずっとキミと二 ....
何だかなって空を見上げたら
雲がゆっくり流れてるだけ
僕って小さな生き物が
1人で悩んで眠れない日々は
この空からしたら
すっごく小さな事なんだなって
そう思うとね

ちょっと寂しいよ ....
暗い夜道を独りきり歩く
ビルディングの四角い隙間から
零れ落ちる白い光の柱
あの中できっと誰かが呼吸をしている
そう思うとなぜか悲しくなって

紺碧の夜空はどこまでも続くのに
どうして僕 ....
ちいさい頃は何でも出来ると信じていた
明るい未来だけが僕を手招いていると

現実はそんなに甘くはなくて
今日も機械仕掛けの街を寡黙に歩く
人の群に紛れ込めれば
僕も立派な社会の駒になれる
 ....
一、
どうしますか、
白衣を纏った医師は無機質な言葉を落とした
無数のチューブで繋がれた身体
ベットの傍らで静かに音をたてる機械類
瞼を重く閉ざしたままのキミは
手を握っても握り返してきて ....
近付かないで近付かないで
どうせキミも離れてしまうのでしょう
それならば最初から優しくなんかしないで

独りきり夢の中でずっと
あすこに見える建物に憧れて
息を殺して積み上げてきた
唯一 ....
上手に生きてゆかなくちゃ
そう毎日思いながら生きてきた

弱い振りをして後ろに隠れながら
笑顔でいれば偽物でも幸せになれるって
誰かが教えてくれたっけ

嘘も時には必要らしい
知らない ....
器に水を湛えたけれど
罅の隙間から零れ落ちてゆく
いくら注いでも満たされないままで
床に指を腕を伝って溜りを作れば
そこに逆さまの僕が映る

明日は雨だと予報が告げていた
傘を持って出掛 ....
大丈夫だって緩く笑ってみせた
誰もいなくなってから
どうしてだろう
涙が静かに頬を伝ったんだ
寂しくなんかないはずなのに

そうだよね
僕が今ここから消えたって
誰も気付かない
代わ ....
今日言えなかった言葉をベットの中で消化する
キミの好きなところと嫌いなところ
ひとつずつ挙げてみるよ
今は会う事が出来ないけれど
もう少ししたらきっと
キミの温もりを再びこの身体で触れられる ....
今、何時か教えて
いいえ。まだ言わないで
判っているのよ?
 
瞼を開ければそこには私しか居なくて
距離が二人を引き裂いてしまった
陽は冷たく翳りを教えてゆくだけで
絡み付く憎しみに飲み ....
上手に生きていくのって難しいんだね
正直に素直になった方が泣いてしまうんだ
間違いを正そうとすればする程に僕が堕ちてゆく

帰り道で財布を開けたらさ
思わず声が出ちゃったよ
さっきまであっ ....
握り締めた掌をゆっくり開こう

降り注ぐ月灯りがどこまでも透明で
窓を開ければ秋の風が髪を撫でる
心にいつの間にか出来た傷を
そっと両手で隠しながら
笑顔で貴方を見よう

泣いてはいけ ....
昨日と明日の間を繰り返す日々に
少し嫌気が差してしまっただけ
カーテンを閉め切ったままで
ベットに仰向けに寝転がる
浮かんでは消えてゆく影
僕はいつまで逃げるの

新しい道を選んだ僕は床 ....
明けない夜に悲しみを注いで
浮かぶ月さえ撃ち落とす勢いの
その怒りを私にぶつけてもいいから
自分を責めないで欲しいの

不安定な心を抱いて彷徨う夢は
とても怖くて怖くて仕方ないけれど
必 ....
何もかもに疲れてしまった
最初から本当は何もなかった
そんな事に今更気付いても
遅すぎたって立ち尽くすけれど
走る思い出の数々が
砕け散って破片となって
弱った胸に突き刺さる

誰かが ....
幸せが判らない
楽しい事ってどこにあるの
見えない眼で涙を流して
誰かに救いを求めてはみるものの
そうだった
僕を誰からも必要とされていないんだった

見つからない
悲しみの紺碧に沈め ....
AKiHiCo(300)
タイトル カテゴリ Point 日付
偽りの境界線の上で散文(批評 ...3*07/1/17 16:51
現実自由詩2*07/1/15 18:07
朝を教える天使自由詩307/1/10 20:10
レプリカダンス自由詩707/1/8 19:24
箱の中自由詩207/1/8 3:08
結/喜自由詩4*07/1/6 2:19
終わりに願いを自由詩307/1/4 23:18
本当は雨ですけどね自由詩707/1/3 0:44
積み上げ遊び自由詩307/1/1 6:58
憂。キミと私自由詩506/12/29 23:38
流動月灯屋自由詩306/12/26 22:34
矛盾色色羽根屋敷自由詩206/12/26 13:42
結末を先に書いて自由詩506/12/20 3:09
キミがすきだから自由詩306/12/10 23:24
見上げてみたら自由詩506/12/1 15:49
あの角を曲がってから、自由詩706/11/28 2:31
potential自由詩406/11/16 4:26
ベットの上の人形自由詩606/11/12 4:51
憧れは遠く遠く自由詩3*06/11/2 18:54
いつかきっと自由詩406/10/27 11:09
予報自由詩306/10/26 4:27
寂しくないよ自由詩106/10/24 21:20
Count one's blessings自由詩306/10/17 22:31
消せないもの自由詩206/10/17 2:19
からっぽ自由詩206/10/3 21:24
背中を押されて自由詩206/9/19 7:11
旅立つ前自由詩206/9/13 3:19
God bless you自由詩706/9/1 1:51
逃げ道自由詩106/8/30 13:58
829自由詩206/8/15 22:15

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