光がとまどう
道の終わり
葉を迎える
土になる
落ちてきそうな
空のあお。
透明なグラスに
いれた、
世界がひっくりかえる。
ころんで
散らばった
くれよんが
ソラにひらいた
8月32日
ぼくはたしかに
そこにいたんだ
ひっそりと
昇る太陽は
だれもしらない
世界を紡ぎだす
夜、雨の匂いがした
やがておとずれる
音をつなぎとめ
どこまでも
虹のからだが
空を広げていた
うずくまった鳥が
地上におりた日
オレンジの花は
空をながめていた。
空におちた種
芽がでるように
きせつが
ころがりだす
空のみえるカフェ
待っていたひとは
こなかったのだけど、
ほどよく苦い
こーひーが
ぼくのからだで
まるくなり
「とりあえず、
もうひと口」
と
ささ ....
ことりと落ちた
ひこうき雲
ふれた
こわれた
ないた
生まれおちた
ひがしの太陽が
とろけるような
雨と出会った
360℃の夕焼けは
わずかな休息をとり
夜がはじまるころ
宙に星をならべる
そらはただ
おどるように青くて
鳥の音だけが
そらを支配する
世界が一回りしたら
迷いこんだ
雨をさがしにいこう
ぼくたちがみた
いくつもの風景は
今にもあふれそうなのに
それでもぼくたちは
未来をみようとしている
閉じ込められた魚たちは
ぶあついガラスのおくで
海の夢をみるのだろうか
そとにでると
すこしだけ
雨の匂いがたちこめていた
....
無数の星たちが歩く
そらをみつけた
もし僕のマワリを吹く風に
色がついていたら
たくさんの場所で
数え切れないほど
なまえをもたない
色に出会うだろう
そのとき僕は
シロツメクサの
....
きのうのかけらが
とぎれそうないきおいで
僕のからだをとおりすぎる
8.5.05
僕にできることは
なんだろうと
とにかく探していたけど、
ただ分かったことは
僕のあまたのまんなかに
あると思っていたものが
じつはなくて、
そんなものなく ....
ぼくはある人を想って、
少し泣いたり、あるいは
幸せな気分になる。
もうここにはいない
あの人。
ぼくの胸のすみっこに
とぎれることなく
存在するであろう人。
....
夕ぐれが夜になるふしぎ
月がかけていく夏の朝
地球のかたむきを
人はいつも忘れている
いつもより眠たい朝
目のさめるような
上弦の月が
うかんでいた
太陽はひとつの色をうしない
温度がとけていくように
置いていかれた記憶は
そらを重たくさせる
乾いた夜のすきまに
星がおちるのをみた
茎のおれてしまった
どこかのうちの赤い花
風に吹かれ
今にもたおれそうで
それでも
赤い空をみつけた花は
とても うつくしかった
....
生まれては消えていく日々
疲れたぼくのからだに
銀の雨がとおりすぎていく
ゆっくりと
呼吸する
緑の植物
ぼくの時間が
音もなく流れだす
風のない日に
ぼくは急いで
時計の針をもとにもどした
0.28sec.