やけに青い東の空に
縁日で買った金魚を泳がせた
赤い体は瞳の奥でちかちか瞬いて
捕まえようとしたってもう届かない
おいでおいでをしている雲の手が夏を連れ去って行く
唯一、赤い僕をきんいろの月 ....
あかいひかり
てをおもいきりふって
ねがいごとをさんかいとなえたなら
そらからはきらきらのきれいななみ
ざぶんざぶんとおしよせます
いつかのなみだはおほしさま
みみたぶにかざって
お ....
どうしようもなくにくがくされてゆくよ
はえがたかってみっともないよ
すてなさいとおかあさんはぼくにめいれいするんだ
そのうちにぼくのほほのにくはこけおちて
そのにくをいぬがもっていってうめたよ ....
ゆっくりと私に私をあずけて
脳みそと内臓がぐでんと横たわっている
右手と左手は私を庇った
くらやみの中だって星明りはてんてんと明るいのです
青いひかりを押すと少しの空白のあとボサノヴァが流れ出します
星がてんてんと流れ始めます
ほほとてのひらは遠いとこにいるけれど
それは別物じゃないんだよって
わたしたちひとつになろうと思えばなれるんだよって、
受信ボックスには知らないひとが増えていく
送信ボックスには忘れたわたしが増えていく
やわらかくおおきく私を包み込む
母のおっぱいのように
あまいなみだがわたしのくちからたれる
のみきれなかったあったかいミルク
今でもあたためた牛乳は嫌いだ
だれかがいしをなげこむ
それをかなしくおもったりうれしくおもったりする
とめどなくなみだはつきることはない
うえではゆらゆらとひかり
あいかわらずきれい ね
たりょうのたいえき
ちやにくやほねがとけこんでいる
しんではうまれをくりかえして
しんかいにはきょうふがねむっている
すこしでもやみをてらそうとしたけど
そこにいたのはなんともきかいなせいぶ ....
きみのちいさなねいきも
ぼくのちいさなひとりごとも
なみだもあいも
こんやはしずかにとどくだろう
なくれんしゅうをしよう
いまならじょうずになけるだろう
さみしいとすなおにいえるだろう
....
しろいはな
ちいさなはな
おもいでのはな
きおくのはな
だれかとのやくそくのはな
おちてはくだけちるはなのざんぞう
ないてるきおくしかおもいだせない
ねぇあのころなんであんなかなしかった ....
ひろがっていく
みえないほど
おいつかないほど
かききれないほど
わたしのしらないおとに
みみをかたむけて
いまもひたすらにふでをうごかしている
すきってきもちだけでねむれたらどんなにいいことだろう
窓を流れる雨は
海へと急かす
私は少しの光と温度で
ふかくこきゅうをして
酸素をたくさんとりこむ
終点に着くと
ゆっくり大きくなってゆく雲
緑の葉っぱに雨がはじけた
君の笑い方を思い出 ....
あかりはどこまでもつづいてる
にじんでくっついたよ
ぼくのいえ
うすいひふにうすくないふできれめをいれて
そのなかにうすいみずたまり
すきとおっていて
やわらかくて
まるでひとのこころ
カーテンのすきまから
ひかりがみえる
てまねきしてるかのように
ちゅうにかえることをさとしてるかのように
天使でもないのに
とぶまねをしてみたかったの
街は静か
車の中には甘酸っぱい芳香剤の香り
夏を告げる音楽
じりじりと焼け焦げていく人を知らない人
海が未だにきれいだと信じている人
愛してるが口癖な人
体はきたないものなの
それでも抱 ....
恋というものにすがる
わたしたちは最大のかなしみだと思い込む
あなたが私を救ってくれるとおもっている
さようならをしよう
すきということばをのみこんで
むねのいちばんおくにたくさんつきさ ....
魚が膜を突き破る
なにも啼かず座り込む鳥
船はゆっくりと線をひいて
そのしたにはひっそりと海
もう少しで何もかもがおわってしまうんだね
特別なことなんて何もないし
何もしないよ
僕もふつうのひとだ
だから安心していいんだよ
なにもしんぱいはいらない
君がいくらひどいことを叫んだって ....
薄い壁の向こう側、女の声が聞こえる
甘えたような、よがるような、泣くような声で
女なりの あい をささやく
テレビでは愛の歌が目白押しで
愛してるを連発する
"愛してるなんて言 ....
そらにてを
じめんにてを
間近で見ることなんて
ましてやアスファルトの感触なんて
しらないよ
その小さな溝に誰かいるの?
蟻はい ....
てのひら
にゅうさんきんいんりょうのいろ
ままのやさしさ
いただきます
のどのところではっきりものをいえない
かるぴす
こぼしてこぼして
とんがりはまるみをおびて ....
パソコンを点ける
点けては消してを繰り返す
呟いた
囁いた
話した
笑った
悲しんだ
怒った
喜んだ
叫んだ
書いた
ふりむかない
しろい
ただひたす ....
なにかたべたい。
なあにいかあたあべえたあい!
まんぷくぷくぷく
あのこのおなかは
まんぷくぷくぷく
あのこのかおはぶたのかお
あのこのかみはきゃべついろ
さかながはねる ....
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