おはよう
息が吸える
布団の中は温かい
私は生きている
深呼吸をする
窓を開けて 今日の太陽
私は
まだ生きています
父の写真に
新しい水
お父 ....
エメラルドグリーンの
カーテン越しに
月におやすみ
泣いていた瞳は
滲んだ月ヘ飛ぶ
アイボリーの日記を閉じて
埋葬される文字たち
お別れの祈り
余白から文字を
包み込む
宝 ....
この星この時に生まれた
このからだが私
煙と骨になる日まで
私を運んでね
今日も歩けました
蝶を見ました
自転車に乗れました
ヒヤッとしました
お食事できました
しあわせです ....
憧れが
ささやかな私を満たす時
ひとつの幸せを見る
あなたは
時間とともに
美しくなってゆく
朗らかに広がる樹木から
眩しくはない光が差すように
あなたがいる場所には
精霊が ....
どこまで行っても緑がいる
目に入る世界すべてに
緑、あなたがいる
深呼吸して目を開けば
私に流れ込む緑
名前は知らないけど
緑たちありがとう
次の日も次の日も
いなくならないでね
....
朝の空気は
ひんやりとして
あたらしいいのちを
送りだす
遠くから聴こえる
鳥の声に
遠くで暮らす
母の足音
滲んでる
{引用=耳を澄ます}
朝の空気は
瑞々しくて
白から ....
お父さんまたお話して
子供のころの犬の話
しんだ父におねだりして
私は旅に出てゆく
お父さんの記憶の中へ
ジャノヒゲ揺れて
オオバコ踏んで
大きい夕陽とお父さんと犬
風は紫オレ ....
このあいだいつもの森の中を歩いていたら、突然
あ、わかったって思ったの。
森のなかで聞こえたの。
{引用=いきているうちなら、なんでもできるよ}
ことばがたましいにちょくせつひびいたようだった ....
あなたとだから
おんなのこどうし
わたしたちの休日
オンナでいるのも楽しいけど
あなたといると
片思いが趣味だったころの
おんなのこ
に戻りたくなる
ガーベラはピンク
ケーキ ....
お茶をいれましょう
このひとときが素敵
緑の森を連れてくる葉っぱに
深呼吸
ヒトハダよりも フタハダの
温かな水で
ふたりぶん
カップは
お気に入りをひとつ ....
{引用=思い浮かべるは深い森
私の湖がある
花びらが舞う
夜露に湿る
声に響きになって
私はほどけてゆく}
オモイ ハ コエノ ヒビキ ト ナッテ
ホシ ....
明日は種を蒔きましょう
ホッコリホッコロ
やさしい音で
明日は晴レルと鈴虫鳴いた
レモンイエロー光の朝よ
明日は種を蒔きましょう
ホッコリホッコロ
やさしい音で
指を正しく使え ....
中学生のころ
わたしはメガネっ子でした
似合うメガネっ子ならよかったけれど
かなしいことに似合わないメガネっ子
かなしいメガネっ子
コンタクトレンズが
こわくてでもほんとに視力がわるく ....
私の夢は
気球に乗ること
みんなでね
みんなのお顔
ひとつひとつ笑ってる
金魚もハムスターも
みんなみんな
一緒にいた命は
みんなで笑ってる
みんなで気球に乗ろうね
こころ ....
憧れのフリージアさま
こんにちは
私はカラスノエンドウです
あなたはきれいな名前を持って
あなたはきれいな香りを持って
あなたはきれいな姿を持って
咲いてらっしゃる
{引用= ....
彼女は言った
夢はつかめるよ
うたがったことはないよ
はっきりつよく
その足からは
しなやかな根がはえて
その頭のうえには
青い星が輝いていた
つよく燃える光だった
....
響かせて 声を
聴いてね 声を
私ぜんたいで声になって
あの透き通ったところまで
のぼっていきます
また遊んでよ
また笑ってよ
さきにのぼったひとよ
薄いピンクと
....
夜 星が光ってる
いちめんの黒い色に
ヒカリ ヒカル
ヒカレバ ヒカリ
わたしは祈りを思った
パパとママの顔
よく よく見せて
ずっと忘れないように
小さなお出かけ ....
友達が言う
あなたはつよいよね
ツヨクハナイヨ
じゃあまたね
街は夜
車のライトにビルのネオン
きらきらして
誕生日ケーキの
ロウソク
カナシクモ アタタカイ
....
風のなか聴いた
銀色小鳥の声
リィリ・ リィリ・
青い透明の糸になって
空にたなびいていた
リィリ・ リィリ・
風のなか一粒ずつの
光のうえをコロコロと
流れる曲線は
....
この町にきてわたし
どんな明かりかどんな空気か
暗がりからのぞき込んでいた
じんせいのさいしょのあんよはおえたけど
このまちでさいしょのあんよをいざ さあ
うれしかった
どこにもみ ....
お散歩に行きましょう
今日も歩けるしあわせ
草の香りが立つ道を
踏み歩いて
香りをすぅっと
吸いこむと
幼い私と手をとる父
横を歩く
いつか
子供に私は話す
父と手をつ ....
あさ おきて
いき を ゆっくりすいこむ
きょうも わたしは いきている
よかった かな
ちきゅうからみて
ぜんたいからみて
きょうも わたし が いきていることは
よかったかし ....
さあカゴに何を入れましょうか。
歩き慣れた買い物道は私を安心させる
色鮮やかなフルーツと人なつこい売り子さんの笑顔
古くて腕あたりが柔らかなカゴ 私が育ってきた家庭
新しくて刺がまだ痛 ....
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