おとろえてゆくからだに
いったい何ができるのでしょうと
あきらめを溜息に含んでみても、
ほんとうに死んでしまいそうなので
おひさまの光をあびてそだつような植物のように
しゃんとして歩いてみよ ....
夢からさめてきづく。

こんなにも当たり前で囲まれた日常が、
雲ひとつない、群青色を零したような空が、
酷く遠くの事のように思えてくるような。
何時も意気込んで失敗する私だから
誰に何を期待されて求められても、
自分の歩行ペースで歩けば、人とどれだけ遅れても
成功はしなくても、失敗もしないんだ。
そしてなにかを得る事が出来るんだ。
 ....
大気中の酸素濃度が高いと生きてはいけないように
世の中が綺麗過ぎると、人はきっと生きてはゆけなくて。
少しだけ汚れている方が 生きてゆけるんだ。

透き通った水のようには なれないんだ。
光をうみだすものの哀しみも痛みも絶望も、
それを求めるどれだけが判り得るだろうか。
光の中の闇を、一体誰が何が気付けるのだろうか。

いつだって、
闇を見付けることよりも
光を生み出すこと ....
"あなたの為なのよ"

そう、言葉の裏に書かれて吐き出された言葉は
遠い未来のためであって、
今日を、今を生きるわたしのための言葉ではなくて
今日、今のわたしが欲しい答で ....
キツイ とか、辛い とか
そんな言葉 吐きたくない。
そんな言葉 言いたくない。

生きてるだけで 計り知れないだけのエネルギーを消費してるのに
弱音なんて 吐いている場合では、ない。
"生" と "死" は隣り合わせとは言っても
目に見える生も目に見えない死も、知覚する事は難解で

それがどんなに、少なくても 僅かでも
笑っていられる ....
ふきそくなからだ
それは、こきゅうをすることさえつらくて
いきをすいこむだけでくるしくなってしまう
にさんかたんそをはきだすことをためらってしまう

こきゅうをすることは、こんなにくるしいこ ....
海の波間を縫ってたゆたうクラゲのように
人の波間を縫って歩けたなら、
もう少し 呼吸をする事が楽になるだろうか
止まったままの波間は、窮屈で 息苦しい。
呼吸をすることは簡単だ。
でも、
生きてゆくことは難しい。

うまく波間を縫って歩ける舟は、
いまだ手に入らない。
記憶の片鱗にも残らないような僅かな思い出さえ
いつか、恋しいと
想う日がやってくるだろうか
うつくしいものを知って
自分もうつくしいものを紡ぎたくなった。

けれど、何が美しくてどれがそうでないのか。
それを識っておかないと
美しいものは紡げないと知った、

そんな日
それは水面下の氷のように
暗く重く
そして冷たく。
拒み鎖されている。
明空(14)
タイトル カテゴリ Point 日付
そのさき自由詩206/3/31 0:12
現実的非現実自由詩006/3/31 0:11
歩行ペース自由詩106/3/14 22:19
きっと自由詩206/3/14 22:17
対極自由詩006/3/11 23:47
誰が為に。自由詩006/3/11 23:46
そんな言葉自由詩106/3/9 23:06
わらって自由詩006/3/9 23:05
こきゅう自由詩106/3/8 0:10
海月自由詩106/3/8 0:10
呼吸法自由詩006/3/5 22:50
片鱗自由詩106/3/5 22:43
つむぎかた自由詩006/1/15 21:19
自由詩006/1/13 0:39

Home
0.12sec.