中秋の月が雲にかすみぼんやりと
見えているのか 見えていないのか
中秋の月が雲にかすみぼんやりと
浮いているのか 彷徨っているのか
中秋の月が雲にかすみぼんやりと
ぽっか ....
雨降りのあと
新緑の疎水沿いを歩いた
みずみずしい大気
新緑の香
緑という色彩の香
青臭そうな新緑の葉っぱが
大御所の老木を包む
老木は知っている
世 ....
晩春の小雨は
しっとりと彩づくつつじを湿らせ
新緑のにほいを
みずみずしい大気に
浸透させるのであった。
もう水無月がそこにある。
春の円ひ月は
静まり返った夜の帳の中
人差し指で僕の胸をなぞる君の頬に
うっすらと水色の雫を映してくれる
{ルビ永久=とわ}を願う君の
純粋でやさしい水の雫。。。
....
春風が並木林の新緑をくすぐり
陽気な太陽が青い空によって
その光をろ過される
蓮華の花にミツバチがとまり
目と鼻の先のたんぽぽが
甘い黄色を覗かせる
脈々と続く ....
始まりが終わりを告げ
終わりが始まりを讃える
生まれた時に死ぬことを知り
死ぬるときに始まりを知る。
エネルギーは循環し保存される
何一つ欠けることはなく
中庸の存在を肯定する ....
僕が今話す詞は
もともと遠吠えだったのかもしれない
僕が今説明に使う詞は
もともと遠吠えだったのかもしれない
僕が君に伝える気持ちも
もともと遠吠えだったのかもしれない
太 ....
円くなる月に気持ちを照らされ
遠のく月に寂しさを募らす
秋は深まり
吹き抜ける木枯らしに
人肌恋しと月を見上げる
煌めく星は
人知れず深遠になり
恋焦がれる気持ちは募るばかり ....
遠くなった
初秋の新月の夜
ふと見上げると
漆黒の夜空は
無数の星たちに
彩られていた。
それはまた
手動のオルゴールの
原版の穴のように
闇夜を移動し
星の光という
音色を奏で ....
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