17時の眠りから
22時の目覚めを経て
1時に途方に暮れる
今は月曜日だというのに

喉に注ぐお茶
吸い続ける煙草
秒針は滑らかに
目覚ましを回っている

散らばった部屋で
一人 ....
ちりん、ちりんと
ストラップにかけた
小さな鈴が泣いていて

僕はただとぼとぼと
涙さえ流せずに
現実に草臥れていました

金に囚われた義務と
時に縛られた責任が
いつの日か忘れ去 ....
指を掛ける場所といえば
この妙に荒い木目くらい
引っ掻いては滑り
滑っては引っ掻き

繰り返すうちにやがて
登れるのだろうかなど
それは無意味な自問

冷静に見てみれば
立て掛けら ....
軒先から滴る雫を
広げた掌に溜めてみて
人影疎らな路上に向けて
高く放り上げてみた

生きる事はつまり
意味を削る事だと
納得したフリをして
今日も繰り返した自問

とうに出た答え ....
君の手はあまりに冷たいから
突然背中に触れられると
思わず身震いしてしまう

君はそんな僕の様子に
少しだけむくれてみせて
少しだけ拗ねた目をして

きっと笑ってくれている

離さ ....
静かに語る歌声が
明日に紡いだ願い達
どれ程叶えてくれるかと
見つめて過ごす夢を見て

ささやかな温もりを
同じだけ与え続けて
報いを求める卑しさも
小さな箱に閉じ込める

優しく ....
もう何度も読み返して
もう何度も噛み締めて
もう二度と戻らない
時間を振り返るだけ

もう何度も思い直して
もう何度も後悔して
もう決して返らない
記憶を思い出すだけ

片隅の声を ....
冬の曇り空の隙間
陽射しが差し込んだ先を
追いかけて走ったけれど
たどり着く頃にはいつも

寂しげな笑顔を拾って
空を見上げたとしても
気ままな風が運ぶ雲
視線の先で分れて消えて

 ....
伸ばした指先に触れた
温もりが薄れるたびに
寂しさが生んだ幻だと
自分に言い聞かせてた

何度目かの言い訳の後
振り返った道の向こう
通り雨に濡れた路面に
微かな足跡が続いてて

 ....
暖房の効きも悪い部屋の中
膝を抱えてぼんやり過ごす
あと三十分のタイムリミット
月曜日が僕の肩に手をかけてきた

差し迫る現実を目の前に
虚しい空想を慰めに
潜り込んだベッドは
昨日よ ....
発車までの十数分
自販機前の喫煙所
微かに増した北風に
肩を竦めて時を待つ

鼻先掠めた白い粉
灰と思って振り払う
甲に感じた冷たさが
春はまだだと告げてくる

肩に抱えて繰り返す ....
この階段さえ登れば
独り呟いて見上げた
4日分の荷物を詰めた
旅行バックを引っさげて

堕落した生活を物語る
10段ごとの一服休憩
小春日和の早朝に
肩で息する三十路前

この階段 ....
遠くにおいてきた時間を
一つ一つ取り出して
今の僕に重ねてみた
懐かしさと共に思い出す
未熟だったあの頃を

自立の為に選んだ道
自律を願って歩んだ道
幼さと若さの間で
ひたすらに足 ....
人の多い交差点
一人佇む僕の影に
誰かがふと足を踏み入れる
それはまるで
心の中に入り込むように
さりげなくも図々しいもので
だからこそ思う事は
それが例えば誰かじゃなくて
僕の望む君 ....
北風の声が少しずつ
冷たさを増す12月
いつもと同じ帰り道
佇むように咲いていた

小さな体いっぱいに
陽射しを浴びてのんびりと
場所を間違え根を伸ばし
季節を忘れて咲い ....
君が零す愚痴を拾い上げ
陽光にかざしてみせる
君が落す嘆きを抱えて
風を浴びさせてあげる

だからもう少しだけ
僕を頼ってくれないか
僕と出会う前から抱えてる
見知らぬ荷物も分けてくれ ....
遠くから届かない声をあげて
魂の一部を切り取った涙
いつの間にか掻き消えて
誰の目にも触れない
寂しい場所に佇んでいた

僕が思うよりずっと
弱々しく伏せっていて
小さな言葉を振り絞っ ....
手を伸ばした先に
掴みかけた陽射し
するりと零れ落ちる

温もりが少しあって
冷たさがやって来る
1月の空に投げかける
呟きは喧騒に隠れ

とめどなく詠う詩は
誰かが作ったものだけ ....
ねぇ―――
僕は随分と必死にやってきた
だから もう 良いよね?

人の善意に乗っかって
積んだ言葉があったとさ
人の悪意に晒されて
摘んだ言葉があったとさ

いつの日か胸に亀裂が走 ....
評論文としての批評を書くにはなにぶん初めてなので、
書き続けながらどういう方向性で書いていくかを決めよう。
そんな適当な意思でもって始めさせて頂きますか。
とりあえず明確に決めている事として、「 ....
久方振りの君の声
少し変わっているような
少しも変わってないような

きっと君は電話の先で
大好きだったあの笑顔に
昔と同じ無邪気さを湛えて
僕の話を聞いてるのかな

互いに変わった ....
12月の夕暮れに注ぐ
眩しいだけの陽光が
白壁に弾かれて
僕の目に付き刺さる

自然に流れる涙には
何の感情も込もってない
急いでいる訳じゃなく
探している訳じゃなく

道の端にう ....
街路樹にへばりついた電飾を見て
綺麗だなと思う心と同じほど
毒々しいと思う心もあって

静寂の午後11時
肩に仕事を抱えつつ
終電に遅れないように

少し駆け
少し歩いて

立ち ....
誰かに宛てて呟いた言葉
自分の中に反射させつづけ
いつ頃か数えるのは止めたけど
時に静かに時に煩く

苛むような声でなく
責めるような音でなく
吐き出すたびに鼓動が増して
稀に追い立て ....
雨雪が相争う強風の中
いつしか雪が雨を駆逐し
束の間に風景を変貌させていく

滅多に締める事など無い
ジャケットのボタンを閉じると
吐息さえ掻き消す寒風に抗おうと
出来るだけ前を見ないよ ....
誰かしらは闇と形容し
誰かしらは安らぎと語る
晒された精神が彷徨う世界
ただ微かに言える事

微笑みの世界に取り残され
川原に積み上げた石を眺めた
泣きじゃくる童に道を尋ねる
顔も向け ....
何もかもどうでもいいって
気だるい笑顔に滲む諦め
包んだ両手に伝わる震えは
きっと寒さのせいじゃない

無造作に雪を運ぶ風
寄り添う温もりさえも
白過ぎる指を伝っては
路面に吸い込まれ ....
人の命は限り無く軽い
例えるならば羽毛のように
今日 30分前 誰かが死んだ
これから進む沿線沿いで

無機質な駅のアナウンス
舌打ちする音があちこちで
きっと誰も悼んでいない
僕だっ ....
重々しい灰色が包む脳天から
力技で星を眺めようと画策してみる
天に唾を吐きかける回数は
ここ一週間で食ったおにぎりと比べて
どちらの方が多いかなど
顔も知らない隣人に尋ねたくなる

誰も ....
酷く薄暗い部屋の中
退屈しのぎに抱きあって

見つめ合う儚げな視線が映す
明日とか言う流れの先に
僕達は二人でいられるかな

重ねた悲しみを互いに背負って
形の無い幸福を夢見ても
掌 ....
松本 卓也(292)
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