寂れた町の
死んでしまった
小さな時計塔

右にも左にも廻らない

何を見てきたのだろうか

誰にも知られずに
静かに狂って
止まったんだろう

指す時は
闇の時か光の時か
光りも差し込まぬ水の中で
ユラユラさまよって

このまま水に溶けてしまえばどれだけ楽だろう
本当は後を追いたかった

目を瞑れど耳を塞げど
最後の姿が私を責める
もう帰ってきはしないと告げられたのに
諦めきれずに
残酷な事をしてしまった

治療と言う名の下貴方を冒涜した
無 ....
奇跡なんてない
それを思い知らされた日
とても寒くて
月もない空から
雪が落ちてきた

もう帰って来ないあの人は
何処にいってしまうのか
カミサマはいない
だから奇跡も起こらなかった
火冬(4)
タイトル カテゴリ Point 日付
止まった時計自由詩006/4/24 21:59
水の中自由詩006/4/16 2:44
許して未詩・独白006/2/14 3:03
カミサマなんていない自由詩106/1/19 23:10

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