四畳半に寝転がる肉
ギリギリと結んだ所がやけに鮮やかで気持ち悪い
じんわりと白い脂肪が赤い汗をかいて
ガムテープの奥の音はまるで分解される牛のようだ

霧が入り込む
駅のホ ....
散り散りに成つて立ち止まる、僕等の目指したあすこは、
もう霧に霞んで見えなく成つた。

 
錆が零れる器、
ただ欲しいと手足を引つ掻いて哭く。
ささくれた指をどうか包んではくれまい ....
た ち つ て と
と っ て ち っ て た

ただ立ち竦む
小さな瓶のなかに
冷たい眼球がひとつ
手紙を添えて
とくんと飲み干す
 
寒さが嫌で仕方が無かった
温度の無い末端を晒して歩いている
其処は白の降る道

遠鳴りに聞こえる汽笛の音を跨ぎ目を細める
少しずつ白にワタシを預けながら消えてゆけると ....
 
 
君が花を手折る樣に優しい安易さで、彼を愛でると好いのです。
何であれ私は人を遺体にしたことが無いものだから、
到底その節の冗談も言えませんが君、
そういった情事もまた春色の ....
透明の連なった猫
額に4と書く
色彩が目に痛い
神経は引き契られた
ニャアと泣いたのは9個目の
 


数時間後の漏洩は私へのともしび
幾千の細胞が剥がれ落ちた皮膚には深い溝が
もう生きた、九日を行ったり来たりして
下駄を落としてしまったからもう駄目だった
耳鳴りの海が、 ....
寂しがりやたちが
浴槽のなかで話をする
膝を折り曲げて
白濁に浸かる足はふやけて

君の足元に溜まった白みたいに
跪いて笑っていたいよ

 
脆弱と枯渇
強がれるなら良かった
口さえも結べないで、今
その喉から下だけは酸素に触れさせてはいけないのだ
 
少し待って下さい
息をするなら此処が良い
ひどく、
花のにおいが ....
半月が其処で落ちてしまったら
それは君が足りない所為でしょう
安寧は直ぐ死んでしまうだなんて
君より分かっていたつもりなのですが
黙ってればいいんだよ
君は ただそこに

 ....
 


ある日の彼女は群青の空気を背にこう言った
嗚呼なんて浅ましいのかそれでも人間か、生きものかと
朝焼けを目に押し充てて奥の神経は焦げつき黒い涙ばかりが
閉じた本の隙間から紙魚 ....
 

世界の終わり
 

 
円になって座る緑の子供たち
暗い風景に泳いで雪虫を口から出していた
壊死しだす末端はしだいに
君の為だけだと呟いて枯れていってしまう
 ....
冷蔵庫を開け閉めするように彼女の瞼も動いた
真っ白な空間を食べるようにただひたすら
肉色をした塊は空気を飲み込んで、吐いて
線路の上で液体と固体に別れた鳩のように鳴いていた

 ....
窮屈な塩素の木に垂れ下がるのは死体ではありますが、
先は無いということなので勝手に解釈をさせて戴いて居ります
ドレークの海からの便りだけを其の浜辺は大事にしているので、
役に立つと ....
 


冷凍した稚魚たちを詰め込んだ風船は
林檎ほどの大きさで骨を砕いてしまうだろう
8番目の鬱屈はあなたへの災難である
青白い手足をして笑うから
悲しい短い爪が、のびないと言 ....
空と海
誰かがひいたあの線の
手前で競い合っている

砂利道ばかりの
僕の田舎は
海がきれいで
何も無かった

今にも泣きだしそうな青ばかりと
僕を飲み込ん ....
(16)
タイトル カテゴリ Point 日付
ビブラート自由詩006/8/27 1:19
蜘蛛自由詩106/8/26 19:32
自由詩106/3/20 21:00
凍傷自由詩206/1/13 22:39
文集 うららかに未詩・独白206/1/9 11:54
ビイ玉自由詩106/1/7 0:04
ロゼオの細胞自由詩206/1/6 8:06
白濁自由詩306/1/6 0:25
薔薇自由詩106/1/3 0:41
文集 リキュール未詩・独白006/1/3 0:37
文集未詩・独白3*06/1/2 4:27
世界の終わり自由詩4*06/1/2 4:22
自由詩206/1/2 4:14
塩素の木自由詩3*05/12/31 4:03
梅雨自由詩1*05/12/24 2:09
自由詩705/12/23 1:44

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