愛という名の怪物は
過去の意識
もしくは現在の思考回路
その他諸々を食い潰し
私の脳内に
爪痕の如く働きかける

記憶が曖昧な私は
夢と現実の区別すらできず
相違なる言葉のいずれをも ....
あなたの事を 想えば想う程
僕の此の両手では 抱え切れない
あなたの帰りを待つ 幸せな未来を望む事が怖い
考える事すら おこがましい そう言っている 理性を失った神様

だけど
幸せはきっ ....
わたしは幸せになりたくて

ある日を境に

考えることをやめた

わたしは幸せになった

嫌なことがあっても

多少はスルーできるようになった

わたしは幸せになった

自 ....
まだ建って間もないモスに
老婆がひとり
手鏡を片手に
泣いていた

晴れすぎた空に
あなたは浮き彫りになっている



静かなモスの店内で
老婆がひとり
手鏡を握っては
暴言 ....
何日かぶりの晴天は
日曜日の昼下がり
ほこりにまみれた図書館で
染みのついたみすぼらしい壁を前に
妙な興奮を覚えている

きらきら光った窓のむこう
子どもらがキャッチボールをしている
 ....
老いた犬が一匹
薄手の夜を徘徊
虚ろな地面にこぼした瞳
あまりに強すぎる鉄風で
ちぎれた黒の隙間を探す
ただ鉛色の溜息を力なく嘔吐しては
生きる場所さえ探し歩く

運命が存在するならば ....
 雨に染まったコンクリイト、のニオイ
干した布団を取り出そうとして
ベランダに出て行った
ビショビショになった布
黙って見つめ、ただ笑っていた

 ひさびさにサラダを食べた
身体にブツブ ....
今日は昼過ぎに起きて
そのままオシャレして
近所の中華料理屋に行ったら
いつもと違ってマーボー飯「大盛り」で頼んじゃったりして
待ってる間煙草をプカプカ
そしたら店中真っ白になって
丼にこ ....
産まれた空は青く

可愛い赤ん坊

浮遊していた

ピンクの風船

やわらかくて

ドロッとした幸せ

飲み込んだまま

朝は浅く飛び越える
自由の波が押し寄せる
白壁 ....
鏡に映る景色は
違う世界で笑っていた
追憶に溺れては
『あの頃』が冷えた笑いを浮かべた

毎日這いつくばった恐怖が
脳のしわをナイフで刻みつける

深すぎた

震えている

う ....
アオ色に吐く息
振動する空気
夜に暮れる心には
何も存在しない
沈黙を貫く耳鳴りに
周囲の反応をうかがっては
孤独を憂越感で溺れさせようと
もがく私に
クレパスで書きなぐった自由は程遠 ....
信じもしない占いのイイトコだけ拾って喜ぶ馬鹿な自分がココに存在

することに深い同情を寄せる愚かな自分に羞恥心を露わにする自分は

くだらないことに時間を費やし睡眠時間を削りながら明日の自分を ....
干からびたトカゲが転がっていた
人の目は流れ往く
移り行く日々の慌ただしさに
呼ばれる姿もくすんでいった

やがて生々しい悲鳴だけ
コンクリイトに染み込んだ

いつまで生きていた

 ....
静寂に染まった
うなだれた頭を持ち上げて
死んだ魚の目をしていた
ムラサキ色の眼光
ヒト気の無い道端に転がっていた
オクラの缶詰と一緒


卒業の日、A君が言った
みんな繋がっている ....
此処から落ちたときに拾った景色
愛に飢えていた
埃を被った玩具の城

それでいい

それでいいや

愛の無い世界は
道端に寝転んでいて
溜息をこぼしては
人はそれを踏み潰して
 ....
荒んだ世界を低空飛行
きっと脳のどっか大事な部分を無くして
必死で繕って着飾った幸せは蒸発して
適応できなくて 斜陽

転がった思い出に切り貼りした喜びはめくれて
焼け落ちたうろこ雲
今 ....
この世界には悲しみと喜びがあり
調和しては随分と長い生命を引きずり歩く
それなのに真実はいつも
地面にかすかに揺れていた

抜け落ちた心に行き場所は無く
無機質に針を動かすだけ
絶えず響 ....
午前三時の張りついた
テレビジョンが映すのは
夢に飢えた幻
街灯は常日頃
暖房とコップ一杯の水
憂鬱の揺れ
たったヒトイキの息

デジャヴのネオンは過激さを増し
ショッキングピンクが ....
私は詩を書きます
心が健康であったならば
私には詩を書く必要などありません
心が病んでいたのであれば
私はポロポロと言葉をこぼします
汚物のようなそれを
自らの手で処分するのです

私 ....
夢だとか希望だとか
土に埋めてじっと眺めていた
切り貼りした栄光の断片を
胸に抱えて眠る

夜にはもういい加減飽きていた
鍵は開けてある
明日は朝が来るらしい
揺れた現実のリズムに合わ ....
髪形を変えた
釈然としないまま
一日が終わった

風邪をひいた
重い身体を引き摺って
明日まで辿り着く

何が変わるでもなく
知らず知らずのうちに
他人を信じていなかった

胎 ....
君は今日家に帰って
ただ息を繰り返した
自由に縛られて
気が狂っていた
あぁ
蒸発寸前だ

君はいつも通りの生活を繰り返して
エンドロールの真っ最中だった
夜は黙って更けて逝く
眠 ....
本村K(22)
タイトル カテゴリ Point 日付
ロボトミー自由詩407/1/14 18:15
六畳の世界自由詩106/7/3 11:43
健康自由詩2*06/4/3 14:38
モスにて自由詩0*06/2/13 15:47
日曜日自由詩1*06/2/10 22:34
老いた犬自由詩2*06/2/5 19:03
青いキャンディー自由詩0*06/2/4 22:14
プカプカ自由詩1*06/2/3 23:17
ドープ自由詩2*06/2/3 22:44
無機質インターバル自由詩1*06/1/23 19:55
溺れる魚自由詩2*06/1/23 15:51
アイデンティティ自由詩1*06/1/22 19:37
トカゲの一生自由詩1*06/1/22 0:02
缶詰自由詩1*06/1/20 22:29
幸せ自慢自由詩1*06/1/20 20:58
蛇の抜殻自由詩1*06/1/18 21:55
自由詩2*06/1/17 21:53
静かなバリウム自由詩1*06/1/15 11:28
詩を書くということ自由詩1*06/1/14 21:25
夢の続き自由詩2*05/12/31 17:27
アマノジャク自由詩2*05/12/26 18:11
サイレントナイト自由詩2*05/12/26 1:40

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