麻痺させて
麻痺させて
麻痺させて
名前も知らない、誰かの
口で、指で、胸で、重みで、速さで、
あたしの身体を麻痺させて、
あなたに逢いにゆくの
変ね さっきまであたし
と ....
夏風にゆれる草原のようなもの
夏風と混じったシャンプーの香りそのもの
睡魔の奥で見つける愛しさ
電話回線の雑音そのもの
(ハロー?もしもし ハロー?ハロー?)
今 ....
教育者である彼の趣味
日曜日の朝 リビングの窓を全開にし
庭の隅で一週間分のゴミを燃やす
煙草の吸殻、
妻の髪の毛、
娘のナプキン、
息子の手紙、etc.etc.
家中の燃やせるもの ....
別れ際 きみが
そんなめ を するから
真夏の夜の帰り道
僕はコンビニでソフトクリーム
きみのめ を おもいだし
歩く 歩く
まだ 思い出せる
まだ わ ....
きみは笑顔を見せちゃいけない。
もちろん、僕にも。
誰にも媚びを売っちゃいけないよ。
背筋を伸ばし颯爽と歩いて。
…今日も僕の横を通り過ぎていっておくれ。
きみを ....
今日もあなたと同じ方向を向き、同じブランドのTシャツを着て、同じバンドのアルバム聴いて、同じ銘柄のタバコを吹かし、同じ数だけ靴底減らして、同じ時間に朝焼けへウィンク。
同じタイプの女の子と恋に落 ....
話して
離さない
どうして話してくれないの?
君を愛してるから離したくないんだ。
私だって愛してるわ
だったら!
だからこそ話して欲しいの
僕は絶対に離さ ....
庭先に咲いた美しい花達
それらをすべて切り取った少女は、今日生まれ育った家を飛び出す。
両手いっぱいの花束を抱えて…
母親への愛憎
父親への憎悪
流れる血への嫌悪
嫌悪、
....
あの娘はいつもアイシャドゥーは赤と決めている
黒目がちな彼女
目の周りはいつでも真っ赤か
「いつも怒っている様に見られたいの、とびきり怖いものになりたい」
「そうね、赤 ....
“自分が気持ち悪くてしかたがないんだ”
そう、僕は自分が自分で気持ち悪い。
“嫌い”とまでは言えないんだけれども。
どうやら、そこまではまだ捨て切れてはいないらしい。
かろうじて、 ....
素敵だと思う音楽に触れてるとき、僕は興奮と同時に“懐かしい”って気持ちになるんだ。
あ、あ、あーーー僕は知ってる気がする。
これは、いつも心のどこかで求めていた音だ。
でも実 ....
ひょろっこい身体で、ジャカジャーンとエレキギターをかき鳴らせ!
とびきり素直な言葉を素敵なメロディーに乗せてさ。
聴かせる相手が今はいなくても、それでいいんだ。
今は、この世でたった ....
真夜中の僕の独り言に、
誰かからの返事なんていらない。
優しいセリフなんていらない。欲しくない。
ただ、視線をおくれよ
君がそこにいるっていう視線をおくれ。
お願いだよ、それ ....
………あっ!
部屋の明かりを付けないでよママ。
夕日が逃げてしまうからね。
奴ら、小心者のクセに逃げ足だけは速いんだ。
すこしでも驚かせちゃうと、ご自慢のオレンジ色を纏 ....
僕らに必要だったのは、外に出るきっかけ。
“イイコ”を演じるの、やめるきっかけ。
崩壊なんてとっくの昔にしていたんだよ。
君と僕の感情なんて、とっくの昔に走り出していたんだ。
....
朝。
夢からの目覚め、その一瞬の微睡み。
静寂
空気がキレイ。
自転車の鈴の音。
犬の鳴き声。
朝。
ベッドの温もり。
君の体温。
冷たい足先。
密 ....
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