傷付くことで救われる気がする
癖がぬけない
きっと一生変わらない
音量最大にすることに
ためらいはない
漢字全然書けない
ケータイでんわあるし、
別によくない?
放課後、保健室、飛 ....
しゃらしゃらと鳴いている
陽だまりの延長線上で
目を閉じる
黄色いカーテンの奥のほうに
ふたりの光景が
ゆらゆらと揺れている
きおく
いとおしいきおく
食べたい
食べちゃいたい
....
思考の隅に住み付いた虫に
噛み付かれてしまったので私は
言葉を留めることさえ出来ずにいる
耳元で囁く声は
いつから変貌したのだろう
ついさっきまで六畳間で
ギターを爪弾いていた君は何処 ....
雨の日には、少しの香水を纏うのが好い
薫り立つその体温を残しておいで
鼻をくんくんさせて、君を捜しに行くよ
瞳が充血している。
その充分な睡眠を忘れたかのように
私の瞼は光を遮りたがり、
私の身体は重力と戦ってはくれない様で
桜が決まって散っていくように、
私の意識も少しの変化を纏って循環 ....
散った花弁を掻き集めて、
うまく切り貼りしたつもり。
溢れた想いはそのままにして、
鏡にでも使うつもり。
今日はすこし眩しいから、
光合成に挑戦するつもり。
植物はなんだか、あたしの意識の外で成長している
きっと昨日よりも六センチ伸びた
君は光と一緒になれていいね
むせ返った部屋で片目を潰した私は呟いた
だってとても羨ましかったんだ
....
わたしは、この世界の人間なんかじゃないのかもしれない
白い天井を見つめて少女は呟いた
横顔は輪郭を失くして消えかかっていた
けれどそれはとても美しかった
仰向けに寝転がると、堕ちていく ....
雨に打たれて風邪をひきたいのだけれど、
それには条件がそろわなくっちゃいけない。
まず、しん、と静まった部屋が必要。
お隣さんの喘ぎ声なんか、聴こえたら台無し。
それと、私にポカリスエットを買 ....
朝の来ない夜に溶けて
報われない愛ばかり貪る
一月、十六日。
六時前のマクドナルド
たわいも無い指先の遊び
傷の治りが遅いと
友人に指摘され本屋へ
私は珍しく眼鏡
雑誌と文庫を手に帰宅
今日も今日のおしまいまで
....
牛柄の猫の話を知っている?
牛になりたいと、毎日祈っていた猫は、
神様から、牛の姿だけをプレゼントされたんだって。
その猫のおじいさんは牛だったから、
彼はクゥオーターなんだ。 ....
春 雨 を
君 の 泪 と
勘 違 い
いつだって鳴いて良いとあなたが云うから、
私はいつの間にか、鳴くことを止めた
いつだって鳴いて良いと
そう云ったあなたは
穏やかな喧騒の中に、消えた
一過性の渦の中で叫んだ愛 ....
世界には亀裂が走っているのだと、
君は言った。
私は真っ青な空を見上げたけれど、
そこには何もなかった。
鳥は鳴いていたけれど
何処にも見当たらなかった。
花は咲いていた ....
久しぶりに居合わせた雨で、新しくなる
霞がかった乳白色フィルター
アルコールで剥れ、紅潮した肌のきめ細かい部分に触れると
はらはらと、なにかが散っていくのを感じた。
その体温によってあ ....
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