ハンディカムの
デジカメの
そして携帯の画面の中で

君は微笑みながらも
なんだか窮屈そうだ

僕は君の眼を見てるつもりで
君にはレンズを見せていた

写った君の数だけ
みつめ合 ....
二匹の天才犬がいた
共に言葉を理解し
自分を理解した

一匹は縄を離れ
人として愚鈍な自由を手に入れた

一匹は言葉を捨て
精神の牢獄から解き放たれた




二匹の名は
 ....
君を撮りたい
その息遣い
真面目な顔からぺかっと笑うところ
拒絶のない空気
軽く頷くしぐさ

写真映りを気にするけれど
平面だけじゃ足りないだけ
君の喜怒哀楽
君の生きた時間
君の ....
 女はベッドの上から手を伸ばしてカップを取り、そこに少し残った紅茶を一口すすった。ぬるくやや渋みが沈殿していた。終わりの頃は何でもこんな味がするものかも、と思いついたが、そう思うことは現実を作り出しそ .... 悲しみが深すぎて
淘汰されてしまいそうな夜は
深い海の底の魚のように
涙を退化させてしまおうと思う

そうでなければ
小さな光に魅せられて
ぱっくりと食べられてしまうだろう
昼時。どうしてもギョーザが食べたくなって入ったラーメン屋にギョーザがない。
仕方なくラーメンを啜る。なんとなくチャーシューをつける。
熱々のスープはいいダシが出ている。縮れ麺も悪くない。バラからと ....
ひとり
箱の前に座り

笑おうと思えば
わらい

笑うまいと思えば
わらわず

泣こうと思えば
なき

泣くまいと思えば
なかず

万華鏡に照らされて

不思議な不思 ....
その春その地
咲く桜は希望の数

その年その国
散る桜は挫折の数

それでも桜は咲き続け
人々もまた生き続ける

散った花弁は地の糧となり
枝には地味な果実がなる

折れた希望 ....
あなたは私にいう

どこが好きかって?
細いけど奥二重の目が好きだ
フェレットのように茶色でよく動く瞳が好きだ
くせっ毛だけど柔らかな髪が好きだ
つんと滑らかな首筋が好きだ
包み込める小 ....
答えはどこにある
星の果ての闇と虚無に
不確定の雲とひもと膜の上に
揺らぐ酸と塩基のジャムの中に

答えはどこにある
荒く古い繊維に染みて
土と骨と黄金に塗れて
冷えて黙り込む巨岩の内 ....
肉の裂け目を目一杯開けて待つ
容器の淵に溢れる形なき色
腫れぼったい肉の淵どりに染む冷気
金属的な質量が粘膜に広がり
そして最奥の壁にたどり着く

筋肉を震わせて襞は開き
内臓の熱がどう ....
このキスは
手段? 
目的?

その腕は
目的? 
手段?

あの言葉は
手段?
目的?

あなたの仕事は
目的?
手段?

わたしの人生は
手段?
目的?

 ....
loveondesk(12)
タイトル カテゴリ Point 日付
シャッターチャンス自由詩506/4/18 2:13
二匹の犬の話自由詩1*06/4/16 4:29
最後のカメラ自由詩206/4/15 14:02
ぬるい紅茶自由詩106/4/14 3:36
深海魚自由詩106/4/13 3:18
選ぶ選ばざる自由詩106/4/12 2:46
箱女自由詩006/4/11 1:37
サクチルミチル自由詩106/4/9 22:59
合わせ鏡自由詩306/4/8 3:12
回答自由詩006/4/7 12:56
水を飲む自由詩106/4/6 20:01
クリティカル・ラブ自由詩406/4/6 2:57

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