雨でもないのに
ピンクの可愛い絵柄の傘をさした少女は
「お父さんに、新しい傘買ってもらったの」
と微笑む

雨でもないのに
ピカピカの赤い長靴を履いた少女は
「お父さんに、新しい長靴買っ ....
朝のない
この世界で
夜はそそくさと朝を探している
夜が過ぎ去った後には
青い軌跡が靡いてる
ピヨピヨと冷蔵庫から泣き声がする
そっと見てみると卵からヒナが孵っていたので
ここぞとばかりに鶏が先か卵が先かを考えてみる

その問いに答えが出ることはなく
いつの日か大人になったヒヨコが
 ....
『のびたままのかっぷらーめん』

おかあさんは言った

いい?
3分よ、3分たったら目を開けるの
砂時計の上の砂が下に落ちきったら3分だからね
それまでは目を開けちゃだめよ?
分かった ....
作り笑顔を覚えた子供達が今の社会を作っているので
この社会には笑顔がありません

僕達が毎朝鏡で顔をチェックしているのは
きっとその為なんだろう
うん、あなたがね (おとしあな)

落とし穴を作った
きっと誰かが落ちるだろうと
草叢に隠れて見張った
1時間経っても2時間たっても
誰も落ちやしなくて
なんだか虚しくなった
落とし穴の場所に戻ってそれ ....
スイッチを押すと
突然夜が訪れる
少し離れてみると
太陽が顔を出す
そんな昼下がり

雲の行方を追うように
まるで
石ころを蹴飛ばす学校の帰り道のように
さながら
線を辿る天道虫の ....
冬の陽が作る長い影
影を追いかけ合う子供たち

あっちに行ったり
こっちに来り
ときにはしゃがんで見たりして
笑い声はいつまでもやまない

影のない僕は
いつもその光景を見ているだけ ....
持っていることを自慢する 10じゅー焼かれるお肉

9覚を刺激する

8きれんばかりのぼりゅーむ

7めの焦げ線おいしそう

6に話もままならない

5ーごーと涌き出るよだれ

4百ぐらむの大きな肉
 ....
常盤金成
もしくは
常盤兼成

まぁほかにもいっぱいあるだろうが
『ときはかねなり』
と発音上で読める人間は(常盤の盤は『わ』だからね)
自分の名前を諺だと自慢する(会ったこと無いから知 ....
ラブレターが届いた
「好きです」とただ一行
紙切れに書いてあるだけだった
でもどこかほんのりと甘い匂いがした

僕はメモ帳から一枚紙を引き千切って
ペンを走らせる
「僕も好きだよ」
僕 ....
石ころを蹴飛ばす

ころころ
ころころ
と転がる

その行き着く先に
僕の行き先があるのかもしれない

知らないけれど
だって携帯電話の普及で電話ボックスがなくなったんだもの 今から何十億年も前
僕達の祖先ともなる生物が
海のなかで生まれました

やがて人へと進化するその過程のなかで
僕らが母なる海に包まれていた
時間は計り知れません

僕らは母から生まれる ....
書けども書けども
いくら詩を書けども
思うようにポイントが入らなかった

そこでいろいろと
考えて
すばらしいアイデアを思いついた

僕はちょっとしたルートで
ココに来ている人の住所 ....
彼の為に
マフラーを編んだ
もうすぐ彼の誕生日だからだ

はじめて編んだけど
結構うまくできた気がする
彼の喜ぶ顔が楽しみだ

彼の誕生日
彼は「不格好だな」と言いながらも
嬉しそ ....
返ってきた一言目が
「ありえない」でした。
最近では時間を配達してくれるらしい
半信半疑だったけど
とりあえず
6時から8時までの時間を配達してもらうことにした
配達する時間を指定できるというので
朝は忙しくて受け取れないから
18 ....
「オレだよオレ」

その日僕は
喋る鷺をこの目でしっかり見たのです
映写機の
カタカタと廻る音が五月蝿くて
目を覚ました

カーテンの隙間から
入る風が妙に心地よく
暖かな日差しに身を寄せている
自分に気づく

目の前の大きなスクリーンに流れる
エ ....
公開すると後悔しそうなので
航海してキブンをカエテみることにしました
公海をトビダシ
紅海をワタリ
黄海をヌケ
トキには降灰するなかも航海しました
江海でココロを更改し
狡猾したり構会し ....
また1つ尽きる葉を
見ないフリして通りすぎた

冷めた缶コーヒーを一気のみして
ゴミ箱へと放り投げた
一緒に大切ななにかを捨ててしまった気がして
走りよったが何も無く
溜息をついて仕方な ....
嫌いな奴にぶつけてやりましょう。 ぷちぷちシートを潰すことが
私のストレス解消法でもあった

その晩も
テレビを見ながら私は
ぷちぷち
とやっていた

突然
どこかから叫び声が聞こえた
テレビではないらしく
気の ....
「探し物はなんですか?」

と聞かれて

「見付けにくいものです」

と言う人も
まぁそれ相応の年なのだろうが

「探しものはなんですか?」

と聞かれて

「今それを思い出 ....
忘れないようにと
手の甲に書いた文字

『ケッペレペケペケ』

左手の甲にオレンジ色で

『ケッペレペケペケ』

いったいどう言う意味だろう……

けっぺれ?
けっぺ
けっぺ ....
「青いポストはどこですか?」

この街を訪れる観光客は皆それを尋ねる

「それならこの道をまっすぐ行って3つ目の信号を左に曲がった所にあります」

今日でもう何人の人に同じことを言ったか… ....
「だぁるまさんがこぉろんだ」



振り返った僕の目の前には

本当にだるまが転んでいた
桜 葉一(208)
タイトル カテゴリ Point 日付
雨の中の少女自由詩104/5/13 23:10
1日自由詩104/5/11 23:10
冷蔵庫のヒヨコ自由詩104/5/10 0:23
おかあさんはいった自由詩604/5/4 3:13
笑顔メンテナンス自由詩104/4/19 5:04
「嘘をついたら閻魔様に舌を抜かれちゃうのよ」自由詩204/4/8 0:29
穴の唄自由詩204/4/5 1:51
ビスケットと春の歌 街角のポスト前にて自由詩104/3/21 4:06
影踏み自由詩004/2/29 0:30
(何を今更)2000円札最大の使い道自由詩204/2/26 22:15
カウントダウン自由詩504/2/23 4:39
Time is money自由詩104/1/29 0:36
メリーゴーランド ラブレター自由詩504/1/29 0:08
行き先自由詩004/1/22 23:30
地球の未来にどんな恐怖が訪れてもスーパーマンなんて現われない ...自由詩503/11/11 23:02
母なる海自由詩103/10/31 21:51
なかなか高ポイントの詩が書けないので頭を悩ませてみた自由詩403/10/28 1:55
マフラー自由詩203/10/26 1:03
女子高生に「今日1日“ありえない”を使うな」と言ってみた自由詩303/10/21 1:20
時間配達人自由詩003/10/21 1:14
オレオレ詐欺自由詩203/10/14 22:57
映写機自由詩003/10/14 22:54
こうかい自由詩103/10/13 1:05
見てみぬフリ自由詩003/10/10 23:39
ゆで卵と生卵の見分けかた自由詩803/10/8 23:05
ぷちぷちシート自由詩303/10/8 23:01
夢野菜佳枝自由詩103/10/7 22:20
手の甲に書いた文字自由詩203/10/7 2:24
青いポスト自由詩103/10/5 23:26
「だるまさんがころんだ」自由詩003/10/4 23:13

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