君
    る   と
   て     い
  っ       る
   回     時
    く   は
      早   
路上に月が落ちている

君は雨上がりを喜ぶ

真新しい長靴をはいて

はしゃぎまわる

水溜りに波紋が走り

路上の月は歪む
まうえのまんまるは
おちてきそうなほどおおきい

君は
つきよりもほほえんで
つきよりもないて
つきよりもかなしんで
つきよりもたのしんでいる

まうえのまんまるは
ぴかぴかとうつ ....
僕はマイク
かわいいといわれる
僕はマイク
寒いのは嫌い
僕はマイク
いつも眠たい
僕はマイク
気ままに生きている
僕はマイク
撫でられると気持ちいい
僕はマイク
喉を鳴らす
 ....
『近寄らないで』
本当はぎゅっと抱きしめてほしかったの

『構わないで』
本当は真剣に叱ってほしかったの

『探さないで』
本当はあの紙に残した香水の香りを辿って着てほしかったの
 ....
猫も犬もかえるも熊もとんぼもウサギも牛も馬も烏もカッコウも河馬もキリギリスもカブトムシも人間も

結局はみんな同じ生物で
ただうつわが違うってだけ
それだけで人間だけが偉そうにしてる

モ ....
そっと
そっと宇宙が誕生し
そっと地球が誕生し
そっと生命が誕生し
そっと生物が誕生し
そっと人間が誕生し
そっと言葉が誕生し
そっと詩が誕生し
そっと詩人が誕生し
そっと詩を嘆賞し ....
ときどき音がする
ドキドキと音がする
 幼稚園の時
 母に作ってもらったかばんは
 今も残っている
 大切なものを大切なかばんに入れて
 大切に大切に扱った
 
 小学生の時
 6年間背負い続けたランドセルには
 たく ....
最後の晩餐。
なんて洒落た言葉は当てはまらない空間
赤鬼と青鬼
小さなつくえをはさんですわる2人
言葉は交わされない


……

赤鬼のために犠牲になった青鬼
人間の友達ができ ....
僕たちがいたきのうは
宇宙人に侵略されてしまっています
ちょっとだけ
感覚というか価値観というか
いや
きっと時間がずれているのです
はち合わないのはそのためです
よかったですね

 ....
枯れた木にとまった

まだ飛び立たない

一葉の赤い鳥

それは

生命という名の……
産声をあげたのは
この世界に降り立つのがいやだったからだ

羽根がほしいのと望むのは
今すぐにでも空にかえりたいからだ

死を恐がるのは
僕たちがまだうまれたてだからだ
あなたは私の心を盗んだのよ。
お持ち帰りですか?
東京にも空はあるよ。
先生! 田中君がやりました!
あぁ……不思議な味ですねぇ。
昨日俺、4時まで起きててさぁ……。
不確定ね。
ア ....
「かたぐるま」

 大すきなパパへ
 パパがいなくなって
 ぼくはさびしい
 パパのせなかにのぼってみた
 空はとってもちかくて
 手がとどきそうだったよ
 ママはパパはお空にいっちゃ ....
文字を言葉で発したアナウンサー

文字を白紙に敷き詰めた作家

文字をカメラで撮った写真家

文字を装飾したファッションデザイナー

文字を建ち並べた建築家

文字を生けて ....
悲しい放物線を描いて
辿り着くこともない場所へ運ぶ
何度も何度も通り過ぎる中央線はすでにすりきれ
肌が剥き出しになっている
放り出された足は何かを抱えるように小さな弧を描く
軋む音は誰の鳴き ....
 明日の人が
 明日の話をしに
 今日にやってきた
 昨日もやってきたというが
 僕は覚えていない
 昨日ということは
 明日の人は
 今日の話しをしていったのだろうか
 やっぱり ....
 紅葉にはきもちを高揚させる効用があります

 とくに広葉の黄葉がうつくしく光躍します

 紅葉は後葉のために

 後葉は孝養のためにあります

 すべてのもののねがいを請うように ....

空から深々と白い落し物が降り積もる

誰の持ち物だろう?

海だろうか?

雲だろうか?

それとも風だろうか?

どちらにしてもすべて届けるには

どうやら来春になりそ ....
世界で最も軟らかな朝を迎えるのは
波止場に立つカカシだろう
なにかを守る分けでもなく
ただ海原を眺めて
往来する船を見つめているんだ

肩に止まってたカモメが大空に飛び立って
少し振りか ....
朝が来ない
のは太陽のせいじゃない
星が
もう少し輝いていたいの
と言っている


波が
寄せては引いていく
その狭間で
砂浜が
こんにちは さようなら
の繰り返し
 ....
『消失』











『空白』











『切り取り』











『透明』




 ....
世の中は沢山の言葉で
沢山の詩で溢れているのに
それを書きとめる紙の生産が追いつかなくて
詩集を出す人は少なくなりました

それでも深々と詩は溢れ出すので
いつか風がすべてを運んでいきまし ....

白く華奢な腕を振り
裸足で駆ける可憐な少女
誰かに似ている少女の笑顔
いつかどこかの夢の話 


電話のベルで目覚めた朝
寝ぼけ眼に受話器を取る
電話の男は慌てて言う
「素足 ....
数ある詩集を詠んで
それを真似て詩を書いた
詩人

辞書を調べながら
かっこいい言葉ばかりを並べた
詩人

落ちている言葉を
拾って繋げた
詩人

なにも綴らず
ただ心の ....
しゃだんきがぼくらふたりをわかつ

あぁたいへんだ

だっせんじこになりかねない

だって

ぼくたちふたりのあいだには

でんしゃのはいるすきまなんてないんだから
きりんさんの待つ
停留所は人気がありません
いつまでも待ちすぎて首が長くなってしまったものですから
バスが来ないことをみんな知っているのです
少女だけがきりんさんの隣に座って
長い首を見 ....
アライグマが洗い物をしていることで人気のレストランは
今日も客で賑わっている

時々厨房から
アライグマの鳴き声がして
その度に客から歓声があがる

嫌な人件費削減方法だ
とか
動物 ....
たぬきときつね

のあいだのいざこざはいえることはありませんでした

たぬきのさとのちょうろうは

きつねのさとにきつねにばけさせたたぬきをたくさんおくりこみました

きつねのさとのち ....
桜 葉一(208)
タイトル カテゴリ Point 日付
時計自由詩304/11/20 23:17
路上の月自由詩204/11/19 21:12
秋の夜長自由詩004/11/18 20:12
僕はマイク自由詩204/11/18 20:11
さがさないで自由詩104/11/16 15:29
うつわ自由詩1*04/11/14 15:01
せかい自由詩004/11/12 17:16
しんぞう自由詩104/11/11 22:40
子供のかばん自由詩104/11/10 22:39
泣いたマカロニ自由詩204/11/8 16:27
きのうきょうあした自由詩304/11/7 22:20
生命自由詩004/11/6 14:27
うまれたて自由詩204/11/5 1:54
口癖自由詩204/11/4 1:14
パパ大好き自由詩504/11/2 16:27
職に就く自由詩1*04/11/2 0:45
ブランコ自由詩104/11/1 16:04
明日の人自由詩504/10/29 23:14
こうよう自由詩0*04/10/29 14:55
雪の贈り物自由詩204/10/27 0:01
軟らかな朝自由詩104/10/23 1:16
小声自由詩304/10/21 23:40
詩集( 『消失』 『空白』 『切り取り』 『透明』 『絶無』 ...自由詩104/10/21 0:48
あふれる自由詩004/10/20 21:54
素足のリフィル自由詩204/10/19 22:26
詩人達の話し自由詩404/10/19 0:37
きょうかいせん自由詩104/10/18 15:42
人気の無い停留所自由詩304/10/17 20:44
皿洗い自由詩504/10/16 3:57
たぬきつね 2自由詩204/10/16 3:55

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