月を見ていた

さめざめと
蒼く光る月を

枯れ葉が
ざわめく

風が一息つけば
冬に呑み込まれそうな
気配の中

私の形をした
不安が
足下で揺れる
いつになく
真っ ....
君が投げた
寂しさに透き通ったボールが
あちこち跳ね返って
やっと
僕に届いた

受け取った僕の
縮こまる胸の奥が
痛い痛いと
一人泣く

あの日
遠くを見て笑う僕を見ていた
 ....
何気ない一言が
マッチ売りの少女の
最後の一本のように
胸に火を灯す

恋は
死んでしまったけれど
死に顔はきっと
幸せそうに違いない
わたしの周りに
落ちている切なさを
あれもこれもひとつ残らず
夜明けの空に放り投げたら
小さな星となって
朝の光に溶けていった

昼間は見えない

けれど
夕暮れがまた
あれもこ ....
咳が止まらない
不安が止まらない
ぜいぜいと
弱さが濁る肺の中

呪い(マジナイ)の様な勇気と
ノド飴の様な虫の声が
眠りから私を遠ざける

逃げた筈なのに
逃げた筈なのに
 ....
primrose(5)
タイトル カテゴリ Point 日付
十三夜自由詩303/11/17 13:32
loneliness自由詩603/11/11 16:38
恋の死に顔自由詩103/9/18 9:43
堂々巡り自由詩003/9/15 10:22
風邪自由詩003/9/12 14:01

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