ここから始めようか?
無限に続く悪意と、絶えない善意で彩られた我等の庭。
いつだってここが原点で終点だ。
この閉じた園は、決して開かれない。
君達と初めて出会ったのはこの場所だし、君達と別れた ....
水面を流れる灯の一つ、これは俺への餞ですか?
形ばかりの葬送儀式に、俺は何を思えばいい?
君達の目に溢れる涙は本物ですか?
底から語りかけても聞こえませんか?
彼岸から此岸には届かないのですか ....
実った実に惜別を

数え切れない憂鬱と

殖え続ける後悔を

たっぷり含んだ柘榴の実

実った身に惜別を

娘は独り水を与える
宛・モラリスト有識者諸兄


1・腐りきった水を湛えた水槽に男の四肢が浮いている。
  故にその言動もまた腐りきっております。

2・濁りきった汚水が流れる川に男の瞳が漂っている。
 ....
腐った水槽の中、濁った汚水の内、枯れた深海の底。
いつもと変わらないと嘆くのはいつものことです。相
も変わらず進歩のないことで、飽きもせず不平不満を
漏らすことに終止執着。
そこに変わるための ....
春、生命を孕んだ風が吹く
母は児の明日を願って
俺はいずれ来る明日を待望
雪解けの音に耳を澄まし
花の香に夢を預ける

明日は来ないと知っていました



夏、生命を孕んだ風が吹く ....
廃嫡された俺の仔の

手に手をかさねる手は

白い

白い

しろい

貴方達の愛情は伝わっていますか?


拒絶された俺の心に

愛に欲をもとめる恋は

冷たい
 ....
遥けきかな日向の地、あの大空よ

麗しくも静謐に

去る時も歩みを忘れ

水分りに在りて、涼しげな

この身、還る日向いずこか
恐ろしいのです
恐ろしいのです
恐ろしいのです
恐ろしいのです
今此処に在る自分がどうしようもなく恐ろしいのです
此処は真っ暗で
それでも私は生きて在るから
何時かは終わる今に怯えます
 ....
雨に打たれた
僕を罵倒する無数の詠みたいだ
痛みは感じず
冷たさだって残っちゃいない
無意味な落下風景

これが罪だと僕が呟く
誰にも知られていない僕だけの罪

穢れた雨じゃ禊になら ....
毒の海を歩こう
貴方への想いを振り切るため
赤い海
青い海
白い海
黒い海
その全てが僕を殺す猛毒だけど
その全てが心を壊す劇薬だから
処方箋は恨み言
キチガイの医者が喜んで発行する ....
先生が言いました
「3日前に拾いました。これは誰のですか?」
キラキラ輝く宝石みたいな堕胎児
「それは僕のです。三日前に吐き出した、かくあるべき僕の夢です」
とてもきれいな夢にみんな含み笑い
 ....
ドロドロした空気
ネバネバした時間
今日も夜がやってきました
夜はグチャグチャしてて嫌いです
神様の時間に外にいてはいけません
みんなわかっているのかな?

夜は神様が起きる時間です
 ....
イタイ光
ウルサイ声
今日も朝が来たみたいです
朝は眠いから嫌いです
ぐっすり眠れるように
お薬をたくさん飲んだせいかな?

朝は挨拶を欠かしません
昨日遅くまで付き合ってくれた友達に ....
真っ黒な太陽
真っ赤な空
今日も昼がやってきました
昼は寒いから嫌いです
今朝のお祈りを少し間違えたのを
神様にばれちゃったからかな?

お昼はお買い物にいかなければなりません
ご近所 ....
ああ解っている
解っているとも
お決まりの厭世観に凝り固まった俺の頭でも簡単すぎる解



どいつもこいつも二言目には並び立てる
偽善偽善偽善偽善偽善偽善偽善
そいつらの何人かは言うだ ....
貴方の前に門があります
幸福に通じる門です

門扉の向こうからは楽しげな音楽や
悦びに満ちた歓声嬌声が聞こえます

貴方は開けますか?

俺は開けることが出来ませんでした
萎えた四肢 ....
昨日A子と買い物に出かけたらればの希望的観測に囚われた僕によく煮た大根みたいに柔らかい脳みそがぷるぷるとお母さんの乳房そっくりに食べられたのは昨日見た夢の続きの逆再生劇場でB子の崩れたお顔と同じく蕩け .... 貴女が大好きでした
他の誰より
自分自身より
貴女を愛していました

貴女は私によく似ていて
性だけが違っていました

惹かれました
呑まれました

貴女と共に在ることを願い
 ....
ある時気付いた
俺はいつだって道化だった

友の言葉に惑わされ
ゆらりゆらゆら
水面を漂う藻屑みたいだ

敵の妄言に遊ばれて
ひらりひらひら
朽ちかけた蝶のようだ
 ....
笑いなさいと母は教えた
笑いなさいと父は諭した
笑いなさいと友は命じた
笑いなさいと女は訴えた
笑いなさいと男は叫んだ
笑いなさいと俺は嗤った

俺の世界は笑顔で満ちている
誰も泣き真 ....
whipporwill(21)
タイトル カテゴリ Point 日付
文書グループ
遥かなXXX文書グループ06/9/11
投稿作品
迷宮廻り自由詩106/10/24 23:20
質問状自由詩006/10/17 11:43
樹木霊自由詩006/10/16 2:08
告発文書(正規版)自由詩306/10/12 0:49
告発文書(廃棄済)自由詩106/10/11 2:03
命の鬼籍自由詩206/10/10 0:16
異界の庭自由詩006/10/9 11:01
墓標自由詩006/10/1 20:54
想像は無意味な空想の落とし仔で自由詩006/9/30 21:22
天気予報は雨のち晴れと成れず自由詩006/9/29 2:52
泡沫への傾倒自由詩106/9/24 15:23
処刑に到る罪とそれに付随する罰の執行自由詩206/9/16 11:59
夜になって[group]未詩・独白006/9/11 1:53
ある朝[group]未詩・独白306/9/6 12:04
昼のこと[group]未詩・独白006/9/6 12:04
偽善賛歌賞賛の坩堝自由詩106/9/1 11:24
門に関わる幾つかの選択自由詩606/8/31 0:28
遊星からの文体X。自由詩206/8/30 11:48
愛しい人へ自由詩106/8/30 10:37
道化式自由詩206/8/29 11:17
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